ILO創設100周年記念宣言

欧州連合理事会が仕事の未来に向けたILO創設100周年記念宣言を歓迎

記者発表 | 2019/10/24
EU理事会議場 © Council of the EU 2019

 欧州連合(EU)理事会は、2019年10月24日に、今年のILO総会で採択された「仕事の未来に向けたILO創設100周年記念宣言」を歓迎し、ILOの条約・議定書の批准・適用に向けた取り組みを継続し、ディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)促進に向けた取り組みのステップアップを加盟国に呼びかける結論文書を採択しました。

 現議長国であるフィンランドによって発議された「仕事の未来:ILO創設100周年記念宣言を促進する欧州連合」と題する結論文書は、宣言の示す「人間を中心に据えた取り組み」、そして宣言が、変容する仕事の世界に関連した機会と課題の両方に対処することによって仕事の未来を形作るための地球規模の手引きを提供している事実に大いに満足しつつ留意しています。結論文書はまた、2019年9月に国連総会で採択されたILO宣言を歓迎する決議にも触れた上で、ILOがその任務の遂行によって社会不安の緩和や社会正義の向上を手助けしてきたことを認め、さらにまた、仕事の世界に関係した課題の多くが地球規模のものであるとの事実に鑑み、仕事の未来についてのグローバルなビジョンの必要性を強調しています。

 欧州委員会のマリアンヌ・ティッセン雇用・社会問題・技能・労働力移動担当委員は、仕事の未来に向けたILO創設100周年記念宣言に関する理事会の結論について、「欧州のみならず、世界全体の持続可能な開発の基礎をなす、仕事の未来に向けた人間中心の取り組みを設定するもの」として、温かく歓迎しました。ガイ・ライダーILO事務局長も次のようなコメントを発表して理事会による結論文書の採択を歓迎しました。「欧州連合はその創設以来、模範的な形及び規模でILOの価値と諸原則を具体的な行動へと転化してきました。国内のみならず、多国間レベルでの取り組みも通じて、宣言の目標と公約の適用を全EU加盟国に奨励する結論文書は、環境、経済、社会のどの面から見ても持続可能な仕事の未来を構築できるような形で人に投資し、労働に関連した制度・機構を強化し、持続可能な成長を促進し続けるよう確保する方向に向けた重要な一歩です」。


 以上はILO欧州連合・ベネルクス諸国事務所によるブリュッセル発英文記者発表の抄訳です。