ILO創立100周年記念国会決議

ILO創設100周年記念決議を国会で採択

記者発表 | 2019/08/30

 2019年6月26日、日本の国会は、衆参両院において、ILO創設100周年を記念し、全会一致で「国際労働機関(ILO)創設百周年に当たり、ILOに対する我が国の一層の貢献に関する決議」を採択しました(衆議院決議参議院決議)。

 本決議は、立法府が明確にILOへの貢献と未批准条約の批准を呼びかけたという点で、重要な意義を有します。

 決議においては、1919年から始まるILOのこれまでの100年の歩みについて、ILO憲章やフィラデルフィア宣言における社会正義の普遍的理念に触れながら、働くことに関わる基本的権利や三者構成主義の確立への尽力を評価しています。

 その上で、中核的労働条約のうち日本が未批准の2条約について批准に向けた努力を行い、既批准の条約についてもその確実な履行に向けた一層の努力を国際社会とともに行うことを確認しています。

 本決議は、このほか、ディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)持続可能な開発目標(SDGs)仕事の未来にも触れながら、日本国がILOにおいて果たすべき役割と責務の重要性を確認し、その理念の追求と実現のために最大限の貢献を行う決意を表明しています。

 決議を受けて、根本匠厚生労働大臣は、政府としてもILOとの連携の一層強化、ILOの理念の追求と実現に積極的に貢献するとの政府所見を述べました。

 田口晶子ILO駐日代表は、「決議は国会の強い意思表明であり、これを受けてパートナーとともに批准の促進に努力していきたい。また、決議を取りまとめたILO活動推進議員連盟()に感謝したい。」と述べ、これを歓迎しました。


ILO活動推進議員連盟:1988年設立、超党派の国会議員で組織されたILOの関連活動の推進を目的とする連盟