若者の就労

若者就労グローバル・フォーラム(アブジャ・2019年8月1~3日):世界の若者就労政策の体系的な変更を若者参加者らが呼びかけて閉幕

記者発表 | 2019/08/05
若者就労グローバル・フォーラムの模様 © Etinosa Yvonne / ILO

 ナイジェリア政府が受入国となって2019年8月1~3日に同国の首都アブジャで開かれたILOの「若者就労グローバル・フォーラム」は、より良い仕事、起業家精神、訓練、権利の必要性に光を当てて閉幕しました。65カ国から参加した200人以上の若者リーダーは、「いつも通りのビジネスでは若者のためになっていない」として、若者の就労政策に関する一連の「体系的な変更」を呼びかけました。

 変化を引き起こす力を持つ若者らは、2012年のILO総会で採択された「若者の就労危機:行動の呼びかけ」と題する決議の2030年までの実施に資するものとして、単なる経済成長ではなく就労に焦点を当て、気候変動に抗する強靱性を構築するようなマクロ経済政策及び産業部門別政策を提案しました。さらに、良質の教育及び技能開発制度の機会に向けた投資を増やす必要性を強調すると共に、これを補足するものとして、科学技術を用いて、インターンや見習い研修生の権利を保護するような生涯学習及び技能認定に向けた個々の状況に合わせた取り組みを提唱しました。

 また、若い女性や、障害を有する若者、移民や難民の若者、プラットフォーム経済や非公式部門(インフォーマル・セクター)の若者労働者、農山漁村経済の若者や危険有害職業に従事する若者、先住民族や少数民族出身の若者にも利益が行き渡るよう労働市場政策は対象を定め、仕事の質にもっと重点を置くことも提唱されました。質も生産性も低い自営業から、より生産的で革新的な企業家への移行にもっと重点を置くことも提案され、とりわけプラットフォーム経済の若者労働者の権利を尊重する政策や規制の必要性が強調されました。時間主権やデータのプライバシー、インターネット・アクセスへの権利、接続しない権利などの若年労働者の権利保護や関連した問題における保護の強化、男女平等も提案されました。

 開会式で演説したガイ・ライダーILO事務局長は、解決策を特定し、産業部門や大陸を横断した協同関係を育む上で若者が演じる重要な役割を強調し、若者と共に若者のために活動するILOの公約を再確認し、あらゆる利害関係者に向けて若者の目的と希望にかなう未来の構築を呼びかけました。

 国連は2016年に「持続可能な開発のための2030アジェンダ」の下で若者の就労に関する行動のスケールアップを図るために「若者のための働きがいのある人間らしい仕事グローバル・イニシアチブ」を立ち上げました。ライダー事務局長は演説の中で、このイニシアチブが知的便宜を図る手段として、若者の就労に関する活動を支える各種のツールや刊行物、データベース、テーマ別リソースを集めたデジタル・プラットフォームを開設したことを発表しました。

 フォーラムには、変化をもたらす若者に加え、政府や労働組合、使用者団体、市民社会の代表なども参加し、デジタル経済、環境に優しいグリーン経済、創造的経済、介護や保育といったケア経済などの新興産業部門を中心に、構造変革を通じて雇用創出を後押しする方法を模索しました。話し合いの中では、パートナーシップの重要性も強調されました。


 以上はアブジャ発英文記者発表の抄訳です。