第331回ILO理事会

第331回ILO理事会:移民労働者の権利強化に向けたカタールの公約を歓迎

記者発表 | 2017/11/08
3年間の技術協力プロジェクトのためのパートナーシップ協定に署名するカタールのイッサ・ビン・サアド・アルジャファリ・アルヌアイミ行政開発・労働・社会事項大臣とガイ・ライダーILO事務局長(写真左から)

 2014年の第103回ILO総会に複数の代表からカタール政府が国際法に沿って移民労働者の権利を保護するのに十分な法的枠組みを維持しておらず、存在している法的保護を執行していないとして、同国の「1930年の強制労働条約(第29号)」及び「1947年の労働監督条約(第81号)」不遵守を訴えるILO憲章第26条に基づく苦情申立が行われたのを受け、ILO理事会は数度にわたってこの問題を審議してきましたが、現在ジュネーブのILO本部で開かれている第331回理事会は11月8日に3年間の包括的な技術協力計画の開始を承認して審議を終結させる決定を下しました。

 2016年3月にカタールを訪れたILOのハイレベル視察団の報告を元にまとめられた技術協力計画の下、ILOとカタール政府は国際労働基準に沿って就労に係わる基本的な原則と権利を実現する政労使の能力及び国内規則・慣行の強化に向けて協働することになります。移民労働者の雇用条件及び募集・斡旋慣行の改善、賃金の適時支払いの確保、労働監督及び労働安全衛生基準の強化、強制労働からの保護の向上、労働者に対する労働関連事項に関する発言権の付与を目的とするこの協力活動は、現行の保証人制度であるカファーラ制度を契約雇用関係に置き換え、旅券押収、契約すり替え、移民労働者の雇い主変更・出国能力の制限といった問題に取り組むためにカタール政府が採用した様々な措置の実施を支援することにもなります。協力の枠組みは、カタールの2017~22年国家開発戦略に沿って、より長期的に労働者の権利を守るような変化を確立することを目指しています。今理事会に提出された報告書には、2018~20年の3年間の協力活動の戦略目標が記されています。

 ガイ・ライダーILO事務局長は、労働者の権利促進・保護に向けてILOと実体的な協力関係を結ぶことを約したカタールの公約を歓迎し、今後3年間の協力計画の実行が成功裏に進められることへの期待を述べています。

 リュック・コルトベック理事会議長は、苦情申立が現場のすべての労働者に好ましい変化をもたらすというカタール政府の真の公約へと転換したことについて「非常に元気づけられる展開」と歓迎し、カタールとその200万人の移民労働者のためにこの瞬間を祝福しました。


 以上はジュネーブ発英文記者発表の抄訳です。