1+6円卓対話

北京で開かれた「第2回1+6円卓対話:開かれた活力ある包摂的な世界経済の推進」にライダーILO事務局長も参加

記者発表 | 2017/09/12
1+6円卓対話(北京・2017年9月12日)

 2017年9月12日、北京において、中国の李克強首相と、世界銀行グループのジム・ヨン・キム総裁、国際通貨基金(IMF)のクリスティーヌ・ラガルド専務理事、世界貿易機関(WTO)のロベルト・アゼベド事務局長、ガイ・ライダーILO事務局長、経済協力開発機構(OECD)のアンヘル・グリア事務総長、金融安定理事会(FSB)のマーク・カーニー議長という6国際機関トップが会合する「1+6円卓対話」がもたれました。中国が主要20カ国・地域(G20)会合を主催した2016年に引き続いてもたれた今回の対話は「開かれた活力ある包摂的な世界経済の推進」をテーマとし、生産的な話し合いを経て、マクロ経済開発・政策、経済グローバル化、持続可能な開発、革新(イノベーション)、構造改革、貿易投資、労働・雇用、金融規制改革、世界経済統治の九つの分野で合意に達しました。

 会談後に発表された共同声明は、世界経済が上向いてきている状況を認めつつも、根深い問題や多くの不確実性、不安定化要因の存在を指摘し、力強く持続可能で均衡の取れた包摂的な成長の達成に向けてあらゆる政策手段を引き続き用いる必要性を説いています。「持続可能な開発のための2030アジェンダ」については、今日、そして将来世代の貧困削減、富の分かち合いに向けて、包摂的かつ環境面から見て健全な実施が求められています。イノベーション、新技術、デジタル変革は成長の新たな源泉として決定的に重要であるとして、次世代生産革命(NPR)の変革・改善潜在力を認めつつも、これが現在ある仕事や技能、関連する教育訓練制度にもたらす課題や企業家精神及び企業の発展に取り組む現行政策を試練にさらす可能性を指摘し、NPRがもたらす機会を活用するには、産業再構築のプロセスを支え、産業競争力と技術進歩を育むだけでなく、先行対策的に社会の調整の円滑化を図り、包摂を確保するよう政策策定に携わる人々に呼びかけています。構造改革については、生産性及び生産潜在力を後押しし、革新的かつ包摂的な成長を促進する上でのその必要不可欠な役割を認め、開かれた競争市場に対する障壁の除去、社会保障などの給付・課税の仕組みの改善、先行対策的な労働市場政策の実施、教育・技能・革新・基盤設備に対する戦略的投資の後押しなど、幅広い分野における構造改革の世界的な促進が唱えられています。

 労働・雇用分野に関しては、技術革命や経済グローバル化、産業再構築、人口高齢化を中心とした人口構造の変化などの幅広い世界的な動向が仕事の世界に奥深い影響を与えており、新たな機会と課題の両方を生み出していることを認め、仕事の未来は調整を図り、十分な情報を得て形成される政策活動によって形作られるとしています。また、貧困と失業が国際社会の大きな課題であり続けている事実に留意し、男女平等などの包摂的な成長と生産的な完全雇用の達成に向けたさらなる努力の必要性が指摘されています。これに関連して、ディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)の達成、貧困と不平等の削減、より良い仕事の未来を全ての人に提供する上で鍵を握る政策要素として、より多くの雇用機会の創出、労働市場における需給マッチング、労働者の技能改善、公平と持続可能性に向けた社会的保護の強化が必要不可欠とされています。雇用第一戦略の実施や社会保険の全国民への適用に向けた努力などを通じて中国の雇用情勢は全体的に安定状態が続いていますが、政府は労使の社会的パートナーと共に、ILOを含む国際社会との協力を引き続き強化し、仕事の未来に関するILOの100周年記念イニシアチブに積極的に貢献することを約しています。

 中国が提唱する一帯一路経済圏構想に対する国際機関による支持も盛り込まれた共同声明は、様々な課題に共同で取り組み、より包摂的で互恵的な経済グローバル化を育み、開かれた世界経済を促進することへの前向きのサインを送るものとなっています。

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 以上は北京発英文共同声明の抄訳です。