ディーセント・ワーク国別計画

チュニジアがディーセント・ワークに向けてまた一歩前進

記者発表 | 2017/07/21
ディーセント・ワーク国別計画実施のための覚書に署名したチュニジア工業商業手工業連合(UTICA)のウィデド・ブシャマウイ会長、チュニジア労働総同盟(UGTT)のヌレディン・タブージ書記長、ガイ・ライダーILO事務局長、チュニジアのモハメド・トラベルシ社会大臣(写真左から)

 2015年に国民対話カルテットがノーベル平和賞を受賞したように社会対話の伝統が確立しているチュニジアで新たな社会契約が結ばれました。

 ILOはこのたび、「チュニジアのための革新的なディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)国別計画の一例たる社会契約」と銘打った2017~22年の同国におけるディーセント・ワーク国別計画実施のための覚書をチュニジア政府、チュニジア労働総同盟(UGTT)、チュニジア工業商業手工業連合(UTICA)と締結しました。当事者参加の下で設計されたこの事業計画は、2013年1月にガイ・ライダーILO事務局長も立ち会って政府と社会的パートナーである労使の間で締結された社会契約に反映されている次の五つの国家優先事項に光を当てたものとなっています。

  • 第1優先事項:経済成長と地域開発、地域内及び地域間で均衡が取れ、持続可能でグローバルな成長
  • 第2優先事項:雇用と職業訓練
  • 第3優先事項:新たな職業関係モデルとディーセント・ワークに向けて
  • 第4優先事項:チュニジアにおける社会的保護の総合的改革
  • 第5優先事項:社会対話の制度化

 ILOはチュニジアにおけるディーセント・ワークの実現を目指すこの新しい事業計画を用いて、特定された主要分野において政府が目指している様々な改革を実行していくことになります。

 モハメド・トラベルシ社会大臣は、とりわけ雇用問題に関してチュニジアがなおも直面している社会的・経済的課題の大きさを強調した上で、このディーセント・ワーク国別計画を「社会的パートナー間の交渉妥結を成功させた革新的な事例」と評価しています。UGTTのヌレディン・タブージ書記長も、この合意が民主主義への新たな移行期を始動させる足場になることへの期待を述べた上で、今回の調印式は「国際社会及びILOに特に象徴されているその価値への参加に向けたチュニジアの公約を示すもの」と評価しています。UTICAのウィデド・ブシャマウイ会長は覚書の締結について、「チュニジアの社会契約を基礎とした、社会及び経済の前進のための基礎を敷設するものであり、失業の影響を受けているチュニジアの若者に発信しているだけでなく、使用者及び社会的パートナーの願望にも耳を傾けるもの」とコメントしています。

 ガイ・ライダーILO事務局長は、最近成立した社会対話全国評議会設立のための新法を「チュニジアの社会平和に向けた貴重な一歩」と評価し、ILOとチュニジアの協力関係における重要な一歩を表すディーセント・ワーク国別計画について、モーリタニアに次ぐ、北アフリカ地域2番目の国別計画であることに触れた上で、この地域では若者の失業率が依然として世界で最も高いことに注意を喚起し、「政府も社会的パートナーも課題にお気づきと思うが、やらなくてはならないことはまだ多い」と指摘して、今回の覚書の締結がチュニジアの人々だけでなく、他の域内諸国にもどれほど強い信号を発信しているかを強調しました。

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 以上はジュネーブ発英文記者発表の抄訳です。