グリーン経済行動パートナーシップ(PAGE)

持続可能で公平な経済の構築に向けて市場の力を再較正:ハイレベル政治フォーラムでPAGEがサイドイベントを開催

記者発表 | 2017/07/17

 2017年7月10~19日の日程でニューヨークの国連本部では持続可能な開発目標(SDGs)の進捗状況を検討する持続可能な開発に関するハイレベル政治フォーラムが開かれ、日本を含む44カ国が自発的に提出した報告書をもとに点検が行われています。150近いサイドイベントの一つとして、ILOを含む5国連機関が参加するグリーン経済行動パートナーシップ(PAGE)も、国際機関や政府、民間セクター、市民社会の結集によって、持続可能で公平な経済の促進に向けて市場の力の機能方法を抜本的に変えられるとの信念を政策策定に携わる人々や考えを主導する人々に広げることを目指して7月17日に「市場の力の再較正:よりグリーンでより包摂的な経済及び財政による持続可能な開発目標の達成に向けて」と題するサイドイベントを開催しました。

 PAGEは、国連の持続可能な開発会議(リオ+20)で発せられた、よりグリーンでより包摂的な成長路線に乗り出すことを希望する国々の支援を求める声に応えて2013年に誕生しました。ILOに加え、国連環境計画(UNEP)、国連開発計画(UNDP)、国連工業開発機関(UNIDO)、国連訓練調査研究所(UNITAR)の5国連機関が現在参加するPAGEは、グリーン経済に関する国連の活動を調整し、SDGs、とりわけ「持続的かつ持続可能で包摂的な経済成長、生産的な完全雇用、すべての人のディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)の促進」を目指すその目標8の達成・モニタリングに関して各国を支援する仕組みを表しています。「持続可能な開発のための2030アジェンダ」を前進させる経済政策や慣行の中心に持続可能性を据えることを目指し、経済成長を育み、仕事と収入を生み、貧困と不平等を減らし、経済基盤における環境保護意識を強化するために、各国・地域が経済政策や慣行を持続可能性を中心としたものに作り替えるのを支援しています。

 ドナー国政府やPAGE参加国、国連諸機関、民間セクターなどから発表があった17日のイベントでは、既にSDGsの達成に寄与している革新的なグリーン政策の紹介を目的としてこの世界的なベンチマークに特に焦点を当て、グリーン開発の進捗状況が検証されました。

 1950年からの50年間で世界の経済活動は約7倍に成長しましたが、この生産性の伸びは生物多様性の急速な喪失、大気汚染や水質汚濁の増加、気候破壊などのコストを伴い、新たな生産性モデル探求の必要性を多くの人々に気づかせました。より幅広い地球規模の開発課題の礎石として繁栄の分かち合いと環境の持続可能性の考えに注目が集まった主要20カ国・地域(G20)サミット後の今ほど、このような未来をどのように形成するかといった問題が時宜を得ている時はありません。

 「よりグリーンな経済は先進国経済においても途上国経済においても成長の原動力となり、気候変動の緩和・適応措置に留まらず、貧困根絶や社会的包摂にも大いに寄与する人間らしく働きがいのあるグリーン・ジョブを創出できる可能性がある」とガイ・ライダーILO事務局長も指摘するように、地球保護と経済成長惹起の二つの至上命題が必ずしも相互に背反しているわけではありません。フィンランドのリスト・アルティオキ財務次官もこれに同意し、ますます多くの政府や民間企業が、環境に優しく資源効率の高い解決策が将来の土台になるであろうと認めていることを指摘し、包摂的なグリーン経済では、よりスマートかつコスト効率的で持続可能なやり方で物事を進められると説いています。SDGsの財源に関して国連事務総長の顧問を務めるサイモン・ザデク氏も、収益性にとって良い選択は地球にとっても良い選択であるとの見方が広まってきている状況を紹介し、政策環境の機が熟せば、民間投資家がグリーン投資機会に飛びつく姿が見られようとして、PAGEは、政府が政策環境を形成し、グリーン企業やグリーン取引、グリーン・ジョブに繁栄の場所を与えるのを手助けしており、そうすれば投資が流れ込み、現場での進歩が真に加速されると説明しています。

 アサド・ナクビPAGE事務局長代行はPAGEモデルについて、「SDGsの達成に向けたプロセスのごく入り口にある国を手助けできる実によい例でありながら、それ自体で勢いが付くもの」と評しています。UNDP政策・プログラム支援局のマグディ・マルティネス=ソリマン国連事務次長補は、包摂的なグリーン経済の取り組みを、社会、経済、環境の諸面にわたる2030アジェンダの総合的な目標を前進させ、パリ協定の実行を成功させる上で中心にあるものと位置づけています。ドイツ環境省のリタ・シュワルツェルール=ズッター政務次官は、既に複数の最高経営責任者(CEO)からSDGsは企業の投資戦略の優れた基準点であるとの評を聞いたことを紹介した上で、この目標は経済成功を意味するものについての再定義に向けて我々を導くものとしています。その上で、もちろんこれは出発点に過ぎないとして、長期的には社会の役に立ち、財政的な見返りがあるものとして、年に6兆ドルと見積もられるエネルギー、交通、水、農業システムに対する2030年までの巨額の投資が真に持続可能なものとなるよう確保する必要性に触れ、PAGEとは、この持続可能な経済へと向かう移行の道を導くユニークな連合体であると評しています。国連環境総会のエドガー・グティエレス=エスペレタ議長は、グリーン経済の道を進むことは、経済成長と環境保護を前進させるだけでなく、公害と廃棄物の削減を通じて私たちの幸福と健康も向上させるとして、PAGEのようなパートナーシップは持続可能でより健全な未来へと向かう変容を定着させるような変化を促進する決定的に重要な役割があることを認めています。

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 以上はPAGE参加5国連機関によるニューヨーク発英文合同記者発表の抄訳です。