2015年以降の開発課題

インドネシアがディーセント・ワークと持続可能な開発に関する政策提案を採択予定

記者発表 | 2015/02/24

 ILOが国連事務局の経済社会局と共催して2015年3月末にニューヨークで開催する国連経済社会理事会の2015年統合セグメントは、「すべての人へのディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)と雇用創出を通じた持続可能な開発の達成」をテーマとし、良質の仕事の創出を、持続可能な開発の経済、社会、環境の諸側面を促進する手段とする方法の探求などを行います。この会合に向けてILOは複数の国で準備会合を開催しています。

 2月24~25日にインドネシアの首都ジャカルタで開かれる会合には、政労使代表、学識者、その他国内利害関係者が出席し、◇製造業の質の向上及び高品質サービス部門の拡大に向けた政策、◇最低賃金、団体交渉、その他の所得不平等縮小に向けた改革の役割、◇人間らしく働きがいのある仕事の機会を拡大しつつ、環境と地球の未来に利するような改革、◇新たな職に向けた労働者の訓練と企業が求める技能の提供、◇新たな年金制度が包摂的な成長を促進する助けになるための方法、◇移民労働者の保護、◇農村経済におけるより多くのより良い仕事の創出に向けた政策などを含む、労働・雇用分野の重要事項を取り上げ、学んだ教訓を検討し、ディーセント・ワークと持続可能な開発に関する政策提案の採択を目指して話し合いを行います。ここで展開された議論と採択された提案はニューヨークの世界会議に提出され、9月に開かれる世界サミットで採択される国連の2015年以降の開発課題の形成にも影響を与えることが期待されます。

 開会式に出席したハニフ・ダキリ労働力大臣は、インドネシアにとっても重要なディーセント・ワークと持続可能な開発は、同国の雇用部門のテーマ、政策課題、国家開発目標と一致していると述べました。西本供子ILOアジア太平洋総局長は「仕事を豊かに生む成長の促進を通じて開発過程をより包摂的かつ持続可能にしつつ、強い経済を維持すること」を今後の課題とし、過去10年にわたるインドネシアの持続的な経済成長並びに貧困削減及び雇用促進における大躍進を達成した同国政労使の努力を高く評価しました。

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 以上はILOインドネシア・東チモール国別事務所によるジャカルタ発英文記者発表の抄訳です。