労働安全衛生

フィンランドがILOの労働安全衛生計画に協力

記者発表 | 2014/11/27

 職業上の負傷や疾患で命を失う人の数は毎年230万人以上に達し、関係者に多大な苦しみをもたらしているだけでなく、その直接的及び間接的な費用として毎年世界全体の国内総生産(GDP)の平均4%に当たる2.8兆ドルの損失が発生していると見られます。とりわけ途上国におけるこの状況改善に向けたさらなる取り組みの必要性について国際社会の意識が高まる中、ILOはこの地球規模の課題に取り組むため、「労働安全衛生に関するグローバル・イニシアチブ」を立ち上げましたが、このたび、フィンランドがその創設メンバーになることが決まりました。ガイ・ライダーILO事務局長は、同国訪問中の11月25日に発表されたこの決定について、「職場における安全と健康は基本的人権であり、包摂的な経済開発にとって必要不可欠」と指摘して喜びを表明しました。

 既に主要20カ国・地域(G20)からも支持されているこの新しい事業計画は、より安全な職場の形成に向けたILOの多年の経験を踏まえ、職場の安全性向上に向けた途上国の取り組みを支援するものです。この事業計画の下で、労働安全衛生制度の強化が必要な低・中所得国の政府、使用者、労働者に政策・方針や戦略に関するアドバイスが提供されます。

 労働安全衛生の分野で世界のリーダーと見なされているフィンランドによるこの決定について、ラウラ・レティ社会保健大臣は、「平等と安全が広く行き渡っている仕事は生産性と競争力も向上させる」として、フィンランドの労働安全衛生ノウハウをもって人間にふさわしい仕事を促進することによって対象国の労働条件改善を図る意欲を表明しました。

 天然資源の持続可能な利用を基礎とするフィンランドの開発政策は、安全で健康的な作業環境を支持しています。シルパ・パアテロ国際開発大臣は「世界中の人々が自らの職業スキルに頼って生きていくことができてはじめて持続可能な変化が起こり得る」と説いて、「職場における安寧、職業人としての評価、まともな賃金が世界中で実現することはフィンランドの労働者の利益にもかなう」として、金銭的にも専門知識提供の点でも相当程度の協力をもってILOの事業計画に参加することを発表しました。

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 以上はヘルシンキ発英文記者発表の抄訳です。