企業の社会的責任

ILOとH&Mが衣料産業の持続可能なグローバル・サプライチェーンに関する他に例のない協定を締結

記者発表 | 2014/09/15
H&M社のヘレナ・ヘルメルソンCSR(企業の社会的責任)部門長とライダーILO事務局長(写真右)

 ILOはこのたび、世界54の市場に3,300の店舗を擁するスウェーデンのアパレル企業H&Mと衣料産業の世界的な価値連鎖(グローバル・サプライチェーン)の持続可能性の促進に向けて他に例を見ないパートナーシップ協定を締結しました。協定は労使関係及び賃金に関する共同活動、H&M下請け工場における訓練及び技能開発、世界の衣料産業の労使団体の強化などを内容としています。

 ILOとH&Mの協力関係の開始は、ILOがカンボジアで展開しているベターファクトリーズ(より良い工場)計画に同社が参加した2001年に遡ります。2013年に協力関係はさらに拡充し、同国における労使関係と賃金の問題を、管理レベルでの活動を含み、扱うに至りました。また、同年、バングラデシュにおいて、同国における工場の生産性及び労働の質の改善を図ると共に労働者の技能が正式に認定されるようその文書化を目指した「訓練及び技能開発プロジェクト」を通じた協働活動も開始されました。

 今回の協定によって誕生した、より包括的かつ戦略的なパートナーシップの下、2018年末までを期間としてさらに多くの国で企業内、国別、地球規模の各レベルにおける幅広い活動の促進が図られます。このパートナーシップは、他のブランドにとっての革新的かつ肯定的なモデルを確立し、世界の衣料産業のサプライチェーンで「ディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)を全ての人へ」というディーセント・ワーク課題を促進する世界的な同盟関係を形成することを意図しています。

 ガイ・ライダーILO事務局長は、「衣料産業の問題は産業全体にわたるものであり、実効性のある労使関係を育み、国際労働基準の尊重を促進する助けになるような活動を必要とする」として、H&Mのようなこの分野で経験のある企業と戦略的かつ包括的な協働関係を緊急に樹立することの必要性を指摘しています。H&Mの最高経営責任者(CEO)を務めるカール=ヨハン・パーション氏は、この協力関係を、同社の全ての戦略的な生産市場においてうまく機能する労使関係を確立するという活動をさらに強化する大きな機会と捕らえ、独特の政労使三者構成を取るILOについて、繊維産業の訓練・技能開発や賃金といった問題に取り組む上での「完璧なパートナー」と評価しています。

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 以上はジュネーブ及びストックホルム発英文記者発表の抄訳です。