ILOとG20

働きがいのある人間らしい仕事の促進に向けたG20諸国の「野心的な」公約を歓迎するILO事務局長

記者発表 | 2014/09/11

 9月10~11日にオーストラリアのメルボルンで開かれた主要20カ国・地域(G20)の労働・雇用大臣会合は世界的な仕事の危機に取り組むことを公約して2日間の日程を終えました。会合に出席して、経済協力開発機構(OECD)、世界銀行と共同で作成した報告書『G20 labour markets: Outlook, key challenges and policy responses(G20労働市場の展望、主な課題、政策対応)』に基づく発表を行ったガイ・ライダーILO事務局長は、大臣会合が行った、より多くのより良い仕事の創出に向けて活動するという「野心的ながら必要不可欠な誓約」は「経済回復を推進し、低成長の悪循環に落ち込むリスクを回避できる可能性がある」として歓迎しました。そして、今後は財務大臣その他政府各部と密接に協力して、仕事の機会と賃金の改善に向けた措置がマクロ経済政策及び金融政策に支えられるよう確保することを労働・雇用大臣に提案しました。

 大臣会合の宣言は、勤労世帯を貧困から抜け出させ、持続可能な開発を推進できるような働きがいのある人間らしい仕事を数十万人分創出する必要性を指摘して、「良質の仕事の促進と創出、そして失業、不完全就業、不平等、社会的排除が経済及び社会に与える影響への取り組み」をG20諸国経済の優先事項に掲げています。また、特に優先されるべきこととして、若者失業者の削減、需要喚起、女性の労働力率・就業率の引き上げを挙げています。

 宣言には、より多くのより良い仕事の創出に向けた50以上の政策公約を列挙した資料が添付されていますが、これには若者の就業促進、インフォーマル性や不完全就業への取り組み、より安全な職場の創出、男女平等支援などの措置が含まれています。事務局長は、大臣会合の結論がインフォーマル性と不完全就業の削減に重点を置き、貧困削減と持続可能な開発にとってこれが極めて重要と認めていることを歓迎しました。また、労働安全衛生の重要性が認められ、職場の安全性改善に関する技術協力の調整においてILOが一定の役割を担うよう求められたことに喜びを表明しました。

 事務局長は滞在中に主要20カ国・地域の使用者側グループB20と労働者側グループL20とも会合を持ち、労働市場においてより強固な結果が提供される上での社会対話の重要性が大臣会合に認められたことを歓迎するこれらのグループの声などを聴取しました。ILOは議長国オーストラリアの求めに応じて、今回の会合に参考文書として、上記報告書に加えて、OECD、世界銀行、国際通貨基金(IMF)と共同で作成した『Achieving stronger growth by promoting a more gender-balanced economy(より男女の均衡が取れた経済を促進することによるより力強い成長の達成)』、『Informality and the quality of employment in G20 countries (G20諸国におけるインフォーマル性と雇用の質)』、『Creating safe and healthy workplaces for all(すべての人々のための安全で健康な職場の創出)』の3冊の報告書も提出しています。

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 以上はメルボルン発英文記者発表の抄訳です。