ILO事務局長講演:アラブ

第2回開発と雇用アラブ・フォーラム(リヤド・2014年2月24~26日):開会式でガイ・ライダーILO事務局長が基調演説

記者発表 | 2014/02/21

 ガイ・ライダーILO事務局長は、2月24~26日にサウジアラビアの首都リヤドで開かれた第2回開発と雇用アラブ・フォーラムの開会式で基調演説を行いました。「社会的保護と持続可能な開発に向けて」をテーマにアラブ労働機構(ALO)がサウジアラビアの労働省及び世界銀行と調整を図って開催したフォーラムでは、アラブ諸国の財務、労働、社会、教育事項を担当する大臣、民間部門や労働組合、国際機関・地域機関の代表が出席し、社会的保護と持続可能な経済開発を組み合わせたアラブ地域のための統合的な開発枠組みに関する話し合いが行われました。

 ライダー事務局長は、アラブ地域の経済成長率が2013年に世界平均をはるかに下回る2.2%であったこと、失業率が全体(2013年に約11.5%)についても若者(同27.2~29%)についても地域別で世界で一番高いといった、アラブ地域の状況を数字で示した上で、この地域の労働市場の特徴として、失業があらゆる所得階層に見られること、技能ミスマッチの問題、女性の労働力率の低さ(26%)の3点を挙げました。そして、ILOが今事業年度の最重要分野の一つに社会的保護の土台(最低限の社会的保護)の確立を含んでいることを紹介し、持続可能な開発のための社会的保護をフォーラムのテーマに選んだことを評価し、絶えず登場する社会正義を求める要求は、社会的保護を含み、真に持続可能な開発の中心要素であるディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)の機会をすべての人に与えることを通じて満たされなくてはならないと説きました。

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 以上はILOアラブ総局によるベイルート発英文記者発表及び事務局長演説本文の抄訳です。