ILO統治機構

第340回理事会

 通常は年3回開かれる理事会の定期会合ですが、今年は新型コロナウイルス(COVID-19)の影響で過去2回が中止あるいは通常通りに開催されなかったため、今年初めての全員参加の会合としてバーチャル形式で開かれます。理事会は政府側28人、労使各側14人の計56人の正理事と、政府側28人、労使各側19人の計66人の副理事で構成されています。理事の任期は3年ですが、改選が行われる予定だった2020年のILO総会が開かれなかったため、任期は次期総会開催時まで延長になっています。議題は以下の分野別部会に分けて審議されます。

  • 結社の自由委員会報告や事務局長報告などの報告事項、憲章上の義務を含む国際労働機関及び事務局の機能に係わる事項、緊急の問題などを処理する制度・機構部会
  • 雇用・社会的保護部門、多国籍企業部門、社会対話部門、開発協力部門の4分野から成る政策開発部会
  • 法務部門と国際労働基準・人権部門の2分野から成る法務・国際労働基準部会
  • 計画・財政・管理部門、監査・監督部門、人事部門の3分野から成る計画・財政・管理部会
  • ILOにとって高度に戦略的重要性がある事項を論じる場として理事以外の代表の参加も得て必要に応じて開かれるハイレベル部会

 新型コロナウイルス危機開始以来、理事会は緊急案件について通信手段を通じて決定を行うか、決定権を議長・副議長の役員に委任し、役員は労使グループ事務局、政府グループの地域調整役で構成される政労使三者構成の審査グループと定期的に会合をもち、必要な話し合いを行ってきました。今会期は通常40程度の議題項目を半減させて、2022~25年の戦略計画と2025年までの開発協力戦略、2022/23年の次期事業計画・予算の事前点検、ILOの障害者包摂政策・戦略の策定、気候変動及び全ての人にとって公平な移行におけるILOの役割、2020年代を期間とする若者の就業に関する行動計画、ベネズエラ、バングラデシュ、チリの条約適用問題、新型コロナウイルスと仕事の世界など、優先的な審議が必要な約20項目に関する議論が行われます。この他に2019年12月に開かれた第14回アフリカ地域会議や2020年2月に開かれたグローバル・サプライチェーン(世界的な供給網)におけるディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)の達成技術会合の報告書などが資料として提出されます。

 2020年10月26~30日に開かれる結社の自由委員会は結社の自由に関連した申立てを審査する理事会の委員会として通常年3回開催されますが、こちらも今回が今年初の会合になります。委員は政府側、使用者側、労働者側各6人のILO理事(正副3人ずつ)と独立した個人である委員長の計19人で構成されています。日本からは政府側委員として厚生労働省の寺本隆信国際課顧問、使用者側委員として日本経済団体連合会(経団連)の松井博志労働法制本部参事の2名の委員が参加しています。本委員会の報告書は、11月11日に第340回ILO理事会に提出されます。

 委員会の過去の決定は国際労働基準データベースNORMLEXでご覧になれます。


詳しくは理事会のウェブサイト(英語)へ---->
第340回理事会の議題・討議資料