産業別会議

電気・電子廃棄物の管理におけるディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)グローバル対話フォーラム

フォーラムの議長を務めたニキル・セスUNITAR事務局長(英語・5分11秒)

 この会議には労使各側8人の代表に加え、この問題に関心を有するすべての政府代表が出席し、ILO及び加盟国における今後の活動の提案を含む合意事項の採択を目指し、電気・電子廃棄物の管理におけるディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)の促進に係わる新旧の課題と機会を巡る話し合いを行います。

 テレビや電話、パソコンなどの電気・電子廃棄物は他の固形廃棄物とは異なり、危険有害物質と同時に有価物が含まれているために特別の処理が必要です。2016年に生み出された廃棄物の総量は4,470万トンと見積もられますが、今後は年3、4%の高い伸び率を示し、2021年までに5,220万トンに達することが予想されています。公式の電子廃棄物リサイクリング業は既に多くの国で重要な産業に成長しており、例えば米国では2011年に公式の電子リサイクル施設で440万トンのリサイクルが行われています。電気・電子廃棄物は同時に、多くの様々な業者が関与する、複雑で流れが多方向にわたるバリューチェーン(価値連鎖)において非公式に処理されてもいます。廃棄物部門全般の就業者は2030年までに世界全体で1.7倍に膨れることが予想されています。

 途上国では電気・電子廃棄物に関連した仕事は大半が非公式(インフォーマル)経済で扱われ、移民や子ども、その他の脆弱な集団が関与することも多くなっています。非公式経済の活動を担っているのは圧倒的に低技能労働者ですが、電気・電子廃棄物に関係する労働者は機器の再利用を可能にする高度の技能を備えている場合が多く、地元経済に大きく貢献しています。労働条件はしばしば劣悪で、安全でも健康的でもなく、電気・電子廃棄物の未熟な管理はしばしば環境の劣化と有価物の回収率の低さにつながっています。非公式経済の労働者の場合、通常、就労に係わる権利の尊重は見られません。

 このような状況に鑑み、会議では、電気・電子廃棄物に係わる、より信頼の置けるデータや情報の生成、電気・電子廃棄物問題に関する啓発、廃棄物管理システム・基盤構造への投資、政労使の全面的な関与を得た上での電気・電子廃棄物関連法規・政策の整備策定・改定などといった事項を巡る話し合いが行われる予定です。

 討議のたたき台として準備された論点文書は、第1章「電気・電子廃棄物概論」、第2章「電気・電子廃棄物のディーセント・ワーク:機会と課題」、第3章「電気・電子廃棄物の統治」、第4章「主な検討事項」の4章構成で、この産業を巡る状況を簡単にまとめています。家電リサイクル法を始めとした法令に基づく日本の電気・電子廃棄物管理の仕組みは回収される廃棄物と法令遵守の点から世界でも最高のものの一つと評価されています。報告書には日本や中国、米国などの取り組みも記されています。国連もこの問題には本腰を入れ始め、2018年3月にILOを含む7国連機関が各々の長所と能力のてこ入れ、協力体制の強化を目指し、国連電気・電子廃棄物連合を結成しました。


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電気・電子廃棄物の管理におけるディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)グローバル対話フォーラム