部門別会議

外国人漁業者関連問題三者構成会議

 漁業労働条約(第188号)勧告(第199号)が採択された2007年の第96回ILO総会では、4本の付帯決議が同時に採択されました。この一つである漁業者の福祉推進に関する決議は、十分な社会的保護及び社会保障の全ての人への提供は全世界的に受け入れられている開発目標であることを認め、漁業の特殊な性格と漁業従事者は特別の保護を要するとの事実を認識し、外国人漁業者に係わる問題などの漁業に関連する社会問題を事業計画・予算の一部として、費用効果的な形で適宜検討することを理事会を通じて事務局長に求めています。

 この決議に部分的に応える形で開かれる標記の会議には、労使各側代表各8人と関心のある政府代表全てが参加して事務局の準備した討議資料『Decent work for migrant fishers(外国人漁業者のディーセント・ワーク・英語)』をたたき台に、決議や結論の採択を目指し、外国人漁業者に係わる問題を幅広く検討します。

 現在、漁業及び水産養殖業従事者は世界全体で5,660万人に上ると見られ、うち、捕獲漁業従事者は3,800万人と推定されます。世界人口の約12%の生活を支えている漁業ですが、従事者の9割近くが小規模漁業に従事しています。また、ILOの最新の推計では、世界全体で1億5,000万人を数える移民労働者のうち、11.1%近くが農林漁業に従事すると見られます。ここで外国人漁業者は、自らが国籍または永住資格を有する国以外の船籍を有する漁船で働く、被用者と自営業者の両方を含む漁業者と定義されています。

 外国船舶における労働には、より高い給与や新たな技能・経験の取得、より良い労働条件などの利点もあるものの、募集・斡旋過程では、各種手数料の支払いや漁船所有者・使用者捜し、国外交通の手配など、船上では、差別や文化的・言語的問題、契約違反など、そして帰国後は、国内社会保障制度加入機会喪失などの問題に直面する可能性もあります。外国人漁業者のサービスを利用したいと考える漁船所有者側も、技能ミスマッチやビザ・就労許可の取得、言葉の違いなどの様々な課題を経験する可能性があります。

 準備された討議資料は、4章構成を取り、第1章で漁業の労働・生活条件を概説した後、第2章で機会や課題から許容できない労働条件や深刻な権利侵害まで外国人漁業者特有の問題を取り上げています。そして、第3章では第188号条約を中心とした国際労働基準や開発協力プロジェクトなどを通じたILOの、第4章ではILO以外の、外国人漁業者の保護に向けた活動事例を紹介しています。


詳しくは会議のウェブサイト(英語)へ---->
外国人漁船員関連問題三者構成会議

参考情報(英語)