児童労働:過酷な労働形態

受け入れられる労働と、受け入れられない労働の間にある明確な境界線


「児童労働とは何を指すのでしょうか。児童労働とは、家事や放課後のお小遣い稼ぎなどではありません。児童労働は、子どもたちの健康や安全を危険にさらしたり、教育の妨げになるものを指します。」
ベンジャミン・スミス、ILO児童労働専門家

ILOでは、児童労働を以下のように定義しています。
  • 精神的、肉体的、社会的、道徳的に危険であり、子どもたちにとって有害であること、および、または
  • 早期の退学を余儀なくされたり、学校への出席と過度に長時間の重労働との両立を要求するなど、学校に出席する機会を奪うことで、学校教育を妨げるもの。
しかし、子どもが行うすべての活動が児童労働に該当するわけではありません。

子どもの年齢、仕事の種類、仕事の条件、各国の目的などの要因が大きく影響します。

子どもが両親を助けるため家事や、家業を手伝ったり、学校の授業以外でお小遣いを稼いだりすることは、一般的に認められています。それは、多くの場合、これらの活動が
  • 子どもの成長と家族の福祉に貢献する。
  • 子どもたちにスキルと経験を提供する。
  • 大人になっても生産的な社会の一員であるための準備に役立つ。
と考えられるためです。

逆に、子どもが奴隷のように扱われたり、家族から引き離されたり、深刻な危険や病気にさらされたり、自力で生きていくために放置されたりするような労働形態は、児童労働の中でも特に最悪で受け入れがたいケースの指標となります。

子どもたちの尊厳、道徳、健康、教育に害を与えるような状況では、労働は受け入れがたいものとなります。

受け入れられるものと、そうでないものを分ける境界線を明確にしましょう。

国際年は、行動(Act)・啓発(Inspire)・スケールを拡大(Scale Up)する機会です。