男女賃金格差

第64回女性の地位委員会オンラインサイドイベントにおけるガイ・ライダーILO事務局長の演説動画

 同じ種類の仕事を行っていても、女性の賃金は世界平均で男性を2割下回っています。第64回女性の地位委員会のオンラインサイドイベントとして、スイス政府と同一賃金国際連合(EPIC)が共催したイベント「『有り難う』の言葉だけでは生活はできません:EPICに参加して男女賃金格差を縮小しましょう」(2021年3月17日)に参加したガイ・ライダーILO事務局長は、新型コロナウイルスの世界的な大流行が男女賃金格差をさらに拡大する可能性が高いことを指摘しました。

声明 | 2021/03/17

 第64回女性の地位委員会(2021年3月15~26日)のオンラインサイドイベントとして、スイス政府と同一賃金国際連合(EPIC)が共催したイベント「『有り難う』の言葉だけでは生活はできません:EPICに参加して男女賃金格差を縮小しましょう」(2021年3月17日)に参加したガイ・ライダーILO事務局長は、新型コロナウイルスの世界的な大流行が男女賃金格差をさらに拡大する可能性が高いことを指摘しました。

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第64回女性の地位委員会オンラインサイドイベントにおけるガイ・ライダーILO事務局長の演説(2021年3月17日発表・英語・3分43秒)

 新型コロナウイルスの世界的な大流行は破壊的な世界規模の健康・社会・経済危機の引き金となりました。しかし、誰もがこの影響を等しく感じているわけではないことを私たちは知っています。最も打撃を受けているのは女性です。多くの女性が職を失い、有償労働の時間は大幅にカットされました。多くが家事や家族を世話する責任の増大に直面し、衝撃的なことに、暴力やハラスメントの増大さえ見られます。しかもこれは、私たちがどれだけ保健、ケア、ソーシャルワークの諸産業部門、女性が圧倒的多数を占めるこの産業部門に依存しているかをコロナ禍が示したにもかかわらず、起こっているのです。これは命を救う貴重な仕事であるにもかかわらず、あまりにもしばしば、低賃金、長時間労働、きつい労働条件が一般的になっています。

 実際、女性は一般に低賃金労働者の中に不均衡に多く存在しており、コロナ禍は賃金表の底辺にいる人々に、より厳しい打撃を与えているため、これは男女賃金格差がさらに広がる可能性が高いことを意味します。

 しかし、男女の賃金問題は低賃金部門やケア部門に限定される問題ではありません。同じ種類の仕事を行っていても、女性の賃金は世界平均で男性を2割下回っています。少数民族や移民、障害を有する女性の賃金格差はさらに広がる傾向があります。

 この男女賃金格差は何らかの単一の差別行為の結果ではなく、女性の一生を通じて築き上げられる多様かつ多数の不平等の蓄積です。

 同一価値労働同一賃金の原則は今や幅広く受けいられられています。その礎石となるILOの同一報酬条約は全加盟国による批准が近くなっています。これは一歩の前進ですが、条約の批准だけでは、これまでもそうであったように今後も十分ではないでしょう。私たちは原則から実際の具体的な行動に移行する必要があり、そうするよう全ての国に呼びかけるものであります。これは男女同一賃金を現実のものとできる唯一の方法です。

 同一賃金国際連合(EPIC)の背後で勢いが盛り上がりつつあるのを目にすることによって大いに元気づけられます。コロナ禍の中でも賛同者は増え続けています。政府、労使団体、企業、市民社会、その他の団体が同一賃金に向けた歩みを加速するために協働しているEPICは比類ない機構です。私たちILOは、国連女性機関(UN Women)及び経済協力開発機構(OECD)と共にEPICを主導することを誇らしく思っています。EPICは男女賃金格差を縮小するために必要な政策と行動を形作りつつ、知識や好事例を共有することを許します。そして今日、EPICは同一賃金法制に関する新たな国際データベースという、もう一つの重要なツールを発表するものですが、これは全ての女性に同一賃金を現実のものとする目標に向けた歩みのモニタリングを容易にすることでしょう。

 より良い立て直しが大いに語られていますが、仕事の世界における男女平等の向上なしにこれは不可能であり、それには同一賃金が含まれなくてはならないのです。