世界エイズ・デー

ILO事務局長声明-労働者の健康を守るカギは適時のHIV検査

 あなたはご自分のHIV感染の有無をご存じですか? 世界約50カ国でHIV感染はまだ増え続けており、死亡率はいまだにどこでもあまりにも高すぎます。2018年の世界エイズ・デー(12月1日)に際して発表した声明で、ガイ・ライダーILO事務局長は、任意のカウンセリングと検査を労働者に促進するILOのVCT@WORKイニシアチブを通じて400万人以上の労働者が検査を受け、10万人以上が治療を紹介されたことを挙げ、職場はサービス拡大のカギを握ると説いています。

声明 | 2018/11/30
写真:血液を採取されている労働者
© Narayan Maharjan / NurPhoto

 HIV(エイズウイルス)感染者の4分の1がその事実を知らないと見られます。2018年の世界エイズ・デー(12月1日)のテーマは、「あなたの状態を知ろう」です。世界デーに際して前日に発表した以下の英文声明で、ガイ・ライダーILO事務局長は、任意のカウンセリングと検査を労働者に促進するILOのVCT@WORKイニシアチブを通じて400万人以上の労働者が検査を受け、10万人以上が治療を紹介されたことを挙げ、職場はサービス拡大のカギを握ると説いています。

* * *

 最近出されたILOの刊行物は、生産年齢人口のHIV関連疾患による死亡者数は2020年に約50万人に上ると予想しています。その上、その大半が、通常は働き盛りに当たる30代後半であると見られます。これはすなわち、単なる人的コストの問題ではなく、企業や経済に与える損害は数十億ドル単位に達する可能性があります。

 しかしながら、これは完全に回避可能な事態です。その第一歩は検査を受けることです。2018年の世界エイズ・デーのテーマである「あなたの状態を知ろう」は、この事実を思い起こさせてくれる時宜を得たテーマです。

 HIV検査に職場を巻き込むことは、一定の成果をもたらし、命を救うことになります。ILOの「労働者のための任意のHIVカウンセリング・検査(VCT@WORK)イニシアチブ」を通じて400万人以上の労働者が検査を受け、うち10万人以上が抗レトロウイルス療法を紹介されました。これはサービスが十分に適用されていない人々にそれを拡大する上で職場がカギを握ることを明確に示しています。

 もう一つの元気づけられる要素は、検査の選択肢の幅が広がってきたことです。例えば、今ではHIV自己検査キットを利用できます。ILOと世界保健機関(WHO)は職場におけるHIV自己検査ポリシーに関する概説資料を発表しました。

 検査のプラスの影響を実現するには、非差別を保障し、地元の保健施設との連携を含む効果的な職場のHIVポリシーが必要不可欠です。

 世界全体ではHIV感染者の25%がその事実を知りません。どうかその中の一人にならないで下さい。

 自分の健康を管理し、検査を受けましょう。置き去りにされてはなりません。