2021年9月-2022年3月 ILO駐日事務所インターンシップ修了者の声

Name:MA
Internship Period:September 2021-March 2022

インターンシップを始めたきっかけ

 将来的に国際機関で働きたいという希望を持っており、国連ではどのように仕事が行われているのか学びを深めたく、大学院に進学するタイミングで、国際機関でのインターンシップへのアプライを検討していました。中でもILOに応募させていただいたのは、新卒で入社した企業での経験がきっかけです。男女比に強い偏りがある環境に置かれていたため、「なぜ労働におけるジェンダー不平等は根強いのか?」「労働問題の是正の現場ではどのような取り組みがなされているのか?」という問いに強い関心がありました。また、大学院での研究対象としているフィールドが、出稼ぎ労働者問題や、社会的連帯経済といったILOにおける重要なトピックと強い関連を持っている地域であることも理由でした。

インターンシップでの業務内容

 広報業務を行うインターンとして、大きく分けて次の三つの活動に従事しました。

① イベントやキャンペーンの企画・運営補助。インターン開始後すぐに予定されていたグローバルフェスタJAPAN2021でのイベントでは、事前準備のための会議に参加させていただき、直前の設営準備やリハーサルのお手伝い、当日の司会を勤めました。また、ウェビナーの開催にあたっての広告フライヤーのデザイン、資料の翻訳などの準備や、HPに掲載するプレスリリースの執筆、音楽キャンペーンでの企画の具体化と提案資料の作成など、幅広い業務に携わらせていただきました。

② SNSを通じた広報活動。歴代のインターン生が運営してきたTwitter, Facebookアカウントを活用し、ILOによる発表や資料の紹介、イベントの告知やプレスリリースの紹介などの広報活動を行いました。

③資料の翻訳やリサーチ業務。ILO本部から英語で出された出版物の翻訳業務や、文書やビデオ字幕の翻訳チェック、リサーチに基づくHPの更新作業や資料作成を行いました。
 
設営準備や司会として参加した「グローバルフェスタ JAPAN 2021」=2021年10月、東京・丸の内の東京国際フォーラム

インターンシップを通じて学んだこと・感じたこと

 スーパーバイザーをはじめとするILO職員の方々は、インターン生に様々な経験をさせようと配慮してくださっていると感じ、とても感謝しております。コロナ禍で、出勤回数などに一定の制限がある中でも、有意義な経験をたくさんさせていただきました。

 個人的に、最も収穫があったと考えている学びは、ILOと周辺のステークホルダーがどのように労働分野に貢献しているか、そのプロセスを知ることができたことです。本部やILO協議会、省庁や議員などとの連携を通じてILOとしての意見を発信すること、広報活動を通じてILOの活動内容を広く伝えていくことの重要性を学びました。また、音楽やアートの活用など、幅広い手段を用いたアプローチを通じて、一人一人の意識を変えていく地道な活動が、労働問題の解決策であることも学びました。

 また、職員の方々はインターン生の意見を尊重してくださり、実際の成果物やイベントを形作る過程に参加できたこともとても有意義でした。自分の執筆した記事や翻訳した原稿が実際にILOのHPなどに掲載され、自分の提案を取り入れていただいて企画が進んでいくのは、とても面白く、やりがいのある経験でした!

 このインターンシップを通じ、国連の仕事はどのように行われているのか、国連で働くということはどのようなことかを垣間見たことで、具体的なイメージを持つことができ、将来的に働きたいという思いが一層強くなりました。また、翻訳や広報活動の経験も積ませていただきました。今後のキャリアを検討していく上での材料となる学びがたくさんあったと感じています。

 結びになりますが、業務に関するご相談、修論の執筆時期へのご配慮やフレキシブルなご対応、将来的なキャリアに関する相談等において様々なサポートをしていただき、スーパーバイザー、ILO駐日事務所職員の方々に心より御礼申し上げます。
 
コロナ禍でも何度か出勤した。写真はILO駐日事務所が入る国連大学=東京都渋谷区