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児童労働撤廃における教育の役割 | 子ども教育と家族の所得補助プログラム | IPECと教員の連携 | 教育:違いを創りだす
 IPECと教員の連携 

教師とその組織は、意識改革や、元児童労働者と就労の危機にある子どもたちのモニタリング、給食や健康ケアプログラムなど、学校を拠点とする社会的支援の分野で、児童労働の防止を支援するのに非常によい位置にある。ここ数年で、こうしたグループによって実施されたIPEC支援行動プログラムの数は、大きな伸びを見せた。

IPECは近年、「教育と訓練を通じて児童労働に反対する 行動」と呼ばれる地域間プロジェクトで、ILOの労働者活動局、Education International、国際教員連盟と協働している。このプロジェクトによって、IPECは、教師の参加や教育的好事例の応用など、重要な経験を得た。

バングラディシュ、ブラジル、エジプト、ケニア、ネパール、フィリピン、ペルー、そしてタンザニアの教員組織は、このプロジェクトのいくつかの部分を実施し、児童労働と闘う手段としての教育を推進するタスクフォースを率いたり、参加したりしている。IPECが準備した児童労働や子どもの権利についての教師向け児童労働情報キットの現地語版は、このプログラム活動を支援している。

教員組織によって実施されたプログラムの事例
ケニア
ケニアに対するIPECの教育プロジェクトの一環として、ケニア全国教員連合(KNUT)は教員の訓練、生徒・親・コミュニティの意識改革、コミュニティ単位の児童労働監視委員会の立ち上げ、入学を増やし退学を減らすための教育の質的改善、子どもや家族への直接支援、所得創出活動、特に初等教育のための基金に関する政治的キャンペーン、メディア活動やカリキュラム改革などを含んだ包括的プログラムを実施している。
KNUTはまた、教育における幅広い関係者からなる教育と児童労働についてのタスクフォースを率いている。プログラムは、予防に加えて、湖沼での漁業、サイザル麻栽培、ミラー栽培という3つの有害労働部門からの子どもたちの引離しとリハビリテーションにも焦点を当てている。このプロジェクトを通じて、児童労働問題に関する学校とコミュニティの意識を高め、教育システムを就労の危機にある子どもたちのニーズに応えるものとし、初等教育アクセスと質を高め、初等レベルの学校カリキュラムと教員訓練に児童労働問題を組み込むための教員と教員組織の能力を向上させる上で、多くの進展があった。制服や教科書の供与を通じて、このプロジェクトから1500人(うち1000人が女子)の子どもたちが直接利益を受けた。退学の危機にある6000人の子どもたちが有害な労働に就労したり、再就労することを防止したと推測される。児童労働についての意識を向上するための学校委員会を通じた広範なアクターの連携は特に効果的だった。
児童労働と闘う教育タスクフォース:ペルーの経験
IPECとその実施パートナーの支援で、政府や教員労働組合、NGO、路上教育プログラムと国連機関を含む主要な関係者が、児童労働と闘う手段としての教育を推進するために結集した。教育タスクフォースの初期の成功は、以下のとおりである。
働く子どもたちのニーズに敏感なカリキュラムの開発と採用
IPECの教員用キットを用いた教員訓練
児童労働の危機にある子どもたちを学校に向かわせ、定着させるテクニックの導入
子どもたちを正規教育に主流化し、技能訓練を提供する
先住民の教育への権利を支援する大規模キャンペーン練
ILO138号及び182号条約を批准し、国内法制を整備するための主要な政治アクターへの働きかけ
限られた資源にもかかわらず、児童労働の危険性と教育の重要性についての意識を向上する全国規模のキャンペーンが2002年に開始され、成功を収めた。ジャーナリストやメディア関係者、政治家の広報アドバイザーを対象とするワークショップが開かれた。また、このキャンペーンには、人気歌手30人によるCDの発売も含まれた。キャンペーンの成功に続いて、教育タスクフォースはラジオのネットワークを使ってこのCDを広報し、児童労働が蔓延する非識字コミュニティ向けの番組作成に力を注いだ。
フィリピン
フィリピンでのIPECによる教育プロジェクトの一環として、2つの行動プログラムが教員組織;the National Alliance of Teachers and Office Workers (NATOW)とthe Alliance of Concerned Teachers (ACT)によって実施された。そして、働く子どもたち向けの教育アジェンダ作成や教員訓練、そしてカリキュラム開発からなる3つめのプログラムは、フィリピン政府の教育文化スポーツ省(DECS)によって実施された。これらの行動プログラムは、主要な教育関係者をまとめ、児童労働と闘うための行動を実行する教員組織の能力構築に成功した。また、これらの組織が児童労働に対抗する主要な力となることにも貢献した。直接的な効果は、このプログラムに参加したコミュニティで見ることができる。児童労働廃止の提唱者としての教師の受容、この問題に教師と一緒に取り組む積極的な意志を示す子どもたち、より柔軟で開かれた地元のDECS事務所と地方自治体、地元の児童労働ネットワークの活動(特に地方の労働雇用省が設置した児童労働委員会)へのDECSの積極的参加などである。
地域間プロジェクトの主要テーマは :
◆教員、教育者とその組織に、児童労働の危険性と教育の重要性について地方・全国レベルで行う意識向上活動への支援要請
これらのキャンペーンは、就労の危機が高い子どもたちに特別の注意を払い、普遍的で無償の基礎教育を提供するための資源の必要性を訴える。加えて、質の高い教育へのアクセスを達成するために、教員の社会的地位と労働条件の重要性を強調している。この関わりで、ILOの教育部門プログラムは、教員の社会的地位に関するILOとUNESCOの勧告の適用を支援する活動を行っている。
◆児童労働を防止し、働く子どもたちや働いていた子どもたちを引き付け、定着させる正規・非正規あるいは移行段階教育の好事例の応用
たとえば、基礎教育に児童労働についての意識向上活動を組み込んだり、働く子どもたちや就労の危機にある子どもたちにも届く正規教育システムの質的強化、非正規教育の質と構造及び正規教育へのリンクの改善、子どもの権利に関する内容を含むカリキュラムの開発などである。
◆教育タスクフォースの設置
これは、国の教育政策の強化;基礎教育に対する一層の資源の投入;児童労働と教育に関わる法制の調和;就労の危機にある子どもたちに特別に配慮し、普遍的で良質な教育を確保する国内政策の実施に対する連携と政治的意思の構築を意図している。
2002年6月、IPECは、教員が児童労働問題への理解と意識向上を促進することを支援する“SCREAM Stop Child Labour”という世界的な教育・社会活動のイニシアティブを開始した。この活動は、若者たちが、社会正義の問題についての意識向上と、社会変化を引き起こすためにコミュニティで影響力を行使する上で、重要な役割を果たすことを認識する。SCREAMイニシアティブはまた、コミュニティ内部でできるだけ多くのアクターに関わってもらうよう働きかけ、特に政府や地方自治体、労使団体、学術団体、NGO、教育者、子どもたち、親や家族など、教育活動全般における主要な関係者たちを統合しようとする。
   
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最終更新日:2005年7月12日 作成者:NT/ACC 責任者:KO