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 コミュニティの活動と県の計画:児童買春その他の児童労働と闘う 

タイ北部の県における児童労働や児童買春の防止は、NGOの活動にとどまらない。過去5年間の児童労働撤廃国際計画(IPEC)の活動の結果、子どもや親、教師、地方行政当局、NGOが一致団結して、少女を買春や他の児童労働に出すことに反対するようになった。買春や児童労働のために、近年、奴隷労働の犠牲となって、商業的性的搾取の危険にさらされていた子どもたち数千人が、すでにこのプロジェクトの恩恵を受けている。1998〜1999年にかけて、少なくとも5,000〜10,000人の子どもたちが行動計画の恩恵を受けた。


1992〜1995年に、ILO/IPECはNGOグループ「娘たちと地域の開発・教育プロジェクト(DEPDC)」を支援した。DEPDCの目的は、搾取される危険性の高い少女たちに代替教育を提供して、児童買春や児童労働を防止することだ。搾取されやすいのは、たとえば、極度に貧しく借金を抱えた家庭の子どもや部族出身の子ども、崩壊家庭や麻薬中毒者の子どもなどである。DEPDCが提供する教育は、正規の学校教育とノンフォーマル教育、それに基礎的な技能訓練を組み合わせたものだ。啓蒙活動も行い、親や地域社会に対して、子どもの性的搾取や児童労働、DEPDC等の組織が提供する他の選択肢について教えている。この活動を通じてわかったことは、農村や部族共同体での教育の欠如と極度の貧困のために、タイ北部の少女たちが人身取引の対象となる傾向があるということだ。DEPDC等の援助により、多くの少女たちが買春に引きずり込まれることをまぬがれた。これは非常に貴重な取り組みではあるが、問題がとても複雑なため、DEPDCが単独で行動しても解決できるものではない。子どもをセックス産業から保護し、働くのを防ぐために、この分野の他の関係者を動かすことが必要であった。

主要な関係者を動かす

計画の第2期(1995〜1997年)はタイ北部で推進され、ILO/IPECは、NGO、地方行政当局、現地の大学に技術支援を行うとともに、県レベルでこれら主要な関係者同士の調整を行った。

若者の役割:長年の間に、プロジェクトの受益者、特にDEPDCの支援を受けた若者たちは、自分たちの権利を守ることができるようになった。彼らは村中をまわって人形劇や、演劇、展示等を行って、子どもの人身取引や買春等、搾取的な児童労働についての情報を広めている。これによって村人や親や子どもたちは、それらの危険性を学ぶと同時に、搾取的労働に携わる以外の選択肢に関する情報を得ることができる。こうして共同体全体が買春と闘うために、そして子どもたちにより良いチャンスを見出すために活動を始めるようになった。

教師と学校:小学校の教師や学校関係者もキャンペーンの中心として活動するようになった。教師は人身取引される危険が高い少女たちを見極められるよう訓練されていて、その親子と直接面談して、働かずに教育を受けるなどの選択肢を探すよう話す。特に危険度の高い者は、寄宿学校で中等教育を受けさせ、その後さらに職業訓練を受けさせる。しかし、単に教育機会の提供だけでは問題の解決にならないことが分かってきた。カリキュラムが彼女たちのニーズに見合ったものであること、労働市場で役に立つ技能を提供することが必要である。危険にさらされている少女たちのための教育省のプロジェクト(Sema Pattana Cheevit Project)は、IPECの支援を受けながら、少女たちのニーズと教育的関心を見極め、中等教育での学習単元の見直しを行っている。教師や学校のこうした活動の結果、搾取される危険性の高い子どもたちが、的確で意義のある教育を受けられるようになってきた。教育省では単元を綿密に評価し、このプロジェクトで援助された子どもたちがどうなったか、追跡調査を行うことにしている。
調整とネットワーク作り:チェンライ県では、地域総合大学(ラチャパット・インスティチュート)と行政当局、そして「女性と児童労働を支援するための作戦本部」が調整役を果たしている。県の大学、学校、福祉・労働事務所、それにNGOの代表からなる作業部会が設置され、定期的に会合を開いて進捗状況を評価し、障害となっている事柄を検討して、克服する方法を考え出す。児童労働と子どもの人身取引、及び県レベルでの児童買春に関する研究も行われている。同様にチェンマイ大学の「明日のタイ女性プロジェト」も児童買春に関する専門資料センターを形成していて、児童労働に反対する県の行動計画をまとめるため、活発に活動している。

県の行動計画:IPECの技術支援のもと、チェンマイ、チェンライ両県の知事は県庁主導の行動計画を作成中である。計画は、政府機関、NGO、共同体等すべての関連機関の参加をさらに募る。また潜在的な被害者の監視システムの設置を認め、適切な支援が実施される予定である。

この地域の多くの少女たちが過去5年間に実施された様々なプログラムの恩恵を受けた。県の行動計画により、長期にわたってより効果的で持続的な活動の実施が期待される。

   
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最終更新日:2005年7月11日 作成者:NT/ACC 責任者:KO