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産業別の実態と取り組み <製造業>
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 耐えがたい束縛を逃れて - パキスタン:絨毯製造業の子どもたち 

成果:

絨毯産業の児童労働と闘うために、現実的で効果のある社会保護の戦略とモデルを開発した。
パキスタン絨毯製造輸出業者協会(PCMEA)が主導して、2つの地区で行動計画を推進している。さらに別の4つの地区でも同様の計画を進められるよう、支援を要請している。
計画の第2段階は、新たに4つの地区で開始される。
この戦略とモデルは、パキスタンのシアルコット地域でサッカーボール製造に携わる子どもたちに適用され、5,000人が仕事から解放されるという成果をあげた。
同じモデルを再現または一部修正し、絨毯産業で大規模に展開する案が具体化している。当初は8,000〜10,000人の子どもに適用し、やがてはパキスタン全体の絨毯産業に携わる30,000人の子どもたちに適用する。

1995年初夏、パキスタンの貧しい絨毯織りの村では、絨毯業界がILOの児童労働撤廃国際計画(IPEC)との協力を開始するのには困難な状況にあった。かつて絨毯織りに携わり、若手活動家となったイクバル・マシー少年が、この年の4月に故郷の村で殺害され、絨毯業界が非難されていた。また絨毯織りの村々ではよそ者と接触すると販売を差し止められ、やがては村の絨毯製造が停止するのではないかという、疑いと恐れを持っていた。さらに村人は、絨毯の生産量を決める下請け業者から借り入れをせずには生計を立てられない状況であった。このように困難な状況のもとで、PCMEAが絨毯業界を代表して、NGOグループ「ブニヤード識字地域委員会(BLCC)」との共同でIPECの行動計画が始められた。

計画の実施地区として選ばれた2つの村のうち、パンジャブ州シェークプラ地方のカロケイでは、民家の6軒に1軒が絨毯の織機を備えていた。家族は下請け業者と契約を結び、出来高によって支払いを受ける。子どもは家族と一緒に仕事をするか、機織り小屋へ仕事に通う。絨毯織りはパキスタン最大の家内工業であり、その約8割がパンジャブ州の僻村で生産されていた。

子どもが絨毯を織るのはごく普通に行われてきたことなので、行動計画の成否は人々が受け入れる現実的な戦略を立てられるか否かにかかっていた。だが、計画開始当初の2か月間、村人はよそ者であるBLCCを受け入れず、児童労働に関する話し合いなど論外だった。対象グループの確認も困難だった。集落を確認するごとに、全般的な評価、次に徹底した相談活動と動機づけを行って、対象地域の人々を動かす。それが委員会の設立につながり、また現地の人々から支援を得ることにつながる。例えば、教師や訓練士などのスタッフの採用、実施地区の選定、そして対象となる子どもたちの選定・登録の際、彼らの助けが必要になる。このように計画の開始当初に地域の人々の関与と支持を得れば、やがてそれが計画の大切な一部となっていった。

教員養成は非公式教育の土台を成している。1回2〜3時間にわたる授業では、基本的な読み書きや、健康、衛生、環境浄化の原則等を教える。子どもたちは絨毯織りに忙しく遊ぶ時間やエネルギーを持てずにいたため、課外活動やレクリエーションも教育の一部である。

地方衛生局の協力のもと、家族はとりわけ労働面から見た健康について教育を受ける。担当者は子どもたちやその家族と接触を保ち続け、動機づけを行い、脱落者を出さないように努めた。また、子どもの発達に関する悩みや教育の利点、児童労働の悪影響等についても親に助言する。さらに、意識向上をはかり提言活動を進めるために、この問題についてのワークショップを開いて、親や使用者や共同体に、子どもを早過ぎる重労働から守る役割があることを強調する。
BLCCは少しずつ地域に受け入れられ、計画の第二段階に入った。2つの小さな僻村で200人の子どもたちを試みた戦略は、IPECとBLCCが同じパキスタン東部のシアルコット地域でサッカーボールの縫製に携わる5,000人以上の子どもたちに用いて成果をあげ、パキスタン全体で絨毯織りに携わる約30,000人の子どもたちにも、同じ方式を用いる案が具体化している。

 

   
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最終更新日:2005年6月29日 作成者:NT/ACC 責任者:KO