ILO Home
International Labour Organization
Branch Office: Tokyo

0 ホーム(ILO駐日事務所) 問い合わせ先  
児童労働
0
 2.児童労働の実態
 
児童労働TOP
1.児童労働とは
 
2.児童労働の実態
 統計
 地域別分布
 産業別割合
 産業別の実態と取り組み
  農業
  製造業
  鉱業
  家事使用人
  ストリートチルドレン
 最悪の形態の児童労働
 
3.ILOの取り組み
 
4.児童労働反対世界デー
  (WDACL)
 
5.資料(準備中)
 

0
   
産業別の実態と取り組み <農業>
農業における児童労働 | 農業における危険性 | コーヒー | | カカオ | 綿花 | 油ヤシ | タバコ | サトウキビ | タンザニアの農業
 サトウキビ 

砂糖は世界の日用品であり、基本食料品である。世界の砂糖総生産量は1970年の7300万トンから2002年の1億3600万トンに急増した。サトウキビは主要な原料であり、主にアジア、南米、カリブ海地域で生産される。南米の生産はブラジルと次第に効率的になってきたコロンビアによって占められている。アジアにおける生産はインド、中国を含む約40カ国に及ぶ。

サトウキビは多年生植物で熱帯、亜熱帯地方で栽培される。その厚い茎は6メートルから7メートルに達し、茂った樹冠を形成する。砂糖が生成される樹液のため収穫され、副産物は糖蜜やバガスを含む。糖蜜は家畜の飼料としても、またラム酒や他のアルコール飲料の生産にも使用される。バガスは絞り粕で主に紙や壁張り用材また燃料として使われる。あまり一般的ではないが、化学物質、プラスチック、塗料、合成繊維、繊維、殺虫剤、洗剤にも使用される。

サトウキビ栽培は整地、苗の植付け(45センチメートルの長さのサトウキビ)、肥料や殺虫剤の使用、灌漑、除草、収穫を含む。雑草やヘビ、害虫の駆除のため(サトウキビを台無しにすることなく)収穫に先立って畑を燃やすこともしばしばである。機械による収穫が行われることもあるが、通常はマシェティを使った手作業で収穫される。サトウキビを運ぶのは重く、加工処理のため砂糖工場へ車で輸送するのを待って畑の隅に積まれる。

子どもは栽培、収穫のあらゆる作業に関わり、地域、年齢、性別によって仕事は異なる。

次第に明らかになってきた傾向として、大規模砂糖プランテーションを伴う多国籍企業と栽培地域の「アウトグローワー」と呼ばれる小規模農家の商業的関係がある。アウトグローワーは製糖会社と契約し、多国籍企業が所有する工場で加工するためのサトウキビを生産する。多国籍企業は一括購入した肥料や技術的な土壌試験、収穫したサトウキビの工場への輸送も提供する場合がある。アウトグローワーは労働力として子どもを雇うこともしばしばである。


主な健康・安全上の問題

    マシェティによる傷(擦り傷や小さな傷から重傷にいたるまで)
    サトウキビの葉や茎や切り株による切り傷、擦り傷
    力の必要な反復作業や重く扱いにくい荷物をもち運びことによる筋骨格の損傷
    殺虫剤の使用と汚染による中毒、長期健康障害
    無防備な機械類との接触やもつれ合いによるケガ、モーター付き車両との接触事故
    皮膚がん、熱中症に至る可能性のある高レベルの太陽光線への露出
    煙による呼吸器疾患
    蛇咬症、虫刺され
    長時間労働とストレス

サトウキビ生産において子どもが直面する様々な危険について言及してきたが、ここで世界でいくつかの個別の事例を挙げる。

合衆国労働省の1995年の報告の結果、ブラジルについて以下のことが明らかになった。

    あるプランテーションでは半数以上の子どもが作業中に事故にあっている。ナイフによる腕や手足の切り傷が事故の85%以上を占める。他には呼吸器・皮膚・腹部の健康障害、背中・足・腕の痛み、長時間太陽光線を浴びることによる頭痛、結膜炎、一日あたりの生産割当てを満たさなくてはならないことから生じる精神的・肉体的ストレスが挙げられる。繰り返し傷ができると、回復が困難であったり、後の生涯における労働能力を縮めることにもつながる。

    およそ90%の子どもと40%の大人が未登録労働者であった。したがって、雇用主は通常子どもに長靴や防護服を与えない。ほとんどの子どもはゴム製のサンダルか裸足で働く。

    子どもは大人と比べて低い賃金で働き、支払いは世帯主に対して行われる。子どもは正規の訓練を受けることがなく家族から学ばなければならない。

    0%以上の子どもは一週間あたり40時間以上働き、朝4時に起き、朝食を食べることなく仕事に出かける。ろうそくを持ち歩くため、夜明け前でも働くことができる。

ドミニカ共和国では多くの親は子どもを仕事場まで連れて行き、子どもは施肥など様々な作業を行う。労働者の多くはハイチ人でドミニカの労働力とは考えられていない。そのため査察官はハイチ人の子どもが働いている現場を目撃しても記録しない。

IPECがエルサルバドルで行った労働条件に関する調査によると、

    子どもは朝の5時に起きて長時間働く。学校に通う子どもは正午には仕事が終わるのに対して、他の子どもは15時か16時まで働きつづける。平均的に男子は5時間、女子は6時間働き、女子は土地を整地してサトウキビを植える。男子は収穫時にサトウキビを細かく薄切りにし、化学物質を含んだ殺虫剤で畑を消毒する。

    子どもは手袋や防護服を身に付けず、靴を履くこともない。ほとんどのプランテーションでは陰となるような木々がないため、直射日光が深刻な問題となる。

    マシェティなどの刃物による切り傷は最もよく見られる問題である。農具は子どもには重すぎたり、扱いづらいことが多く、背中・肩・首・腕を痛めることもしばしばである。他には皮膚のまめ、頭痛、呼吸器疾患、目の炎症が挙げられる。

フィリピンでは、子どもは除草作業やサトウキビの収穫や施肥を行う。ある地域では7〜8歳で除草作業を行い、12歳でサトウキビの収穫に携わる。健康障害はナイフによる切り傷から殺虫剤による毒までに至る。

2002年に労働組合がウガンダ東部マユゲ地方で行った児童労働に関する調査によれば、アウトグロ−ワーの砂糖農場で働く子どもはサトウキビを刈り取り、10本を1束に結ぶ。そして、畑から道路わきに運んで、50束を一つの山に積み上げる。50束につき700ウガンダシリング(50米セント以下)が支払われ、一日12時間働いて100束がせいぜいである。こういった子どもが直面する問題は殺虫剤にふれる危険性、サトウキビによる切り傷・擦り傷、重い荷物を運ぶことによる痛み、長時間労働、過度の降雨・直射日光、蛇や昆虫による虫刺されなどが挙げられる。より詳細な調査では、厳しい管理体制も指摘されている。

2002年にIPECがボリビアで行った調査では数多くの健康・安全上の問題が明らかになった。マシェティの使用による切り傷、蛇に噛まれる危険性、長時間労働、出来高払いによる精神的ストレスなどが挙げられる。畑への往復時間も考慮すると長時間労働の事態は深刻である。

   
0

   
▲ このページのトップへ
 

0
最終更新日:2005年6月29日 作成者:NT/ACC 責任者:KO