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◇ 労 働 安 全 衛 生 セ ミ ナ ー ◇

これからの世界の労働安全衛生における課題
− 初の安全衛生サミットを受けて −

第18回世界労働安全衛生会議ロゴ

■ 共 催 ■ ILO駐日事務所・財団法人日本ILO協会
■ 後 援 ■ 中央労働災害防止協会
■ 日 時 ■ 2008年7月4日(金)14:00〜17:00
■ 場 所 ■ UNハウス5階エリザベス・ローズ国際会議場(東京都渋谷区神宮前5−53−70)

労働安全衛生セミナー会場写真 2008年6月29日〜7月2日に「仕事における安全と健康:社会の責任」を総合テーマにソウルで開かれた第18回世界労働安全衛生会議には120カ国以上から会議史上最大の4,500人近くの労働安全衛生専門家らが参加して活発な議論が展開されました。労働安全衛生分野の専門家のみならず、政府や労使団体代表、社会保障の専門家など幅広い分野の出席者を得て、ILOと国際社会保障協会(ISSA)が共催して3年おきに開かれるこの世界会議は、世界の労働安全衛生における最新の状況について情報・経験を交換し、新たな課題について話し合う場として高い評価を受けています。韓国産業安全衛生公団(KOSHA)が受入団体となった第18回世界会議では、インフォーマル経済や人の移動が労働安全に与える影響を含むリスク管理問題、アスベスト(石綿)関連リスクの撤廃に向けた行動、ナノテクノロジーの潜在的リスク、危険有害産業における性差、エルゴノミクス(人間工学)を用いた作業環境改善、HIV(エイズウイルス)/エイズと仕事の世界など幅広い問題が取り上げられました。会議に先立って開かれた初のハイレベル安全衛生サミットでは労働安全衛生問題に取り組む際の国際的な指針となることを目指した安全衛生ソウル宣言が採択されました。ILOは会議に向けて新しい報告書「Beyond deaths and injuries: The ILO's role in promoting safe and healthy jobs(死傷災害の克服:安全で健康的な仕事の促進におけるILOの役割・英語)」を提出し、より安全な職場の必要性を強調しました。

 約80人の出席者があったこのセミナーでは、世界会議出席者から会議の模様を中心に報告してもらい、それを受けてこれからの世界の労働安全衛生における課題に日本がどう取り組んでいくかについて話し合いが行われました。基調講演に先立って来賓挨拶を頂いた厚生労働省の松井一實総括審議官(国際担当)は、ソウル宣言が謳っている職場における高いレベルの安全衛生の促進は社会の責務であるとの理念を達成するために日本が世界に先立って2006年の職業上の安全及び健康促進枠組条約(第187号)を批准した事実を紹介し、ディーセント・ワークの実現における労働安全衛生の重要性を強調し、日本の取り組みを紹介しました。基調講演を行ったILOの井谷徹労働者保護局長は、2003年のILO総会で採択された労働安全衛生世界戦略を軸としたILOの労働安全衛生分野における活動を総合的に紹介し、国際貢献の面で日本が今後ますますリーダーシップを取っていくことへの期待を表明しました。続く3人の報告者は第18回世界労働安全衛生会議出席者として、それぞれの立場から会議の模様を詳しく報告しました。会議の国際組織委員会の一員であったILOの町田静治労働安全クラスター・コーディネーターが会議の全体的な流れと今回の特色を報告した後、ILO理事会の使用者側代表として会議に参加した日本経団連国際協力センターの鈴木俊男参与がサミットの模様を中心に報告し、ソウル宣言を巡る議論を詳しく紹介しました。次に、東アジアにおけるILOの労働安全衛生活動を担当している川上剛労働安全衛生上級専門家が、枠組み作りや安全衛生マネジメントシステムの推進などアジアにおける七つの課題をあげ、アジア諸国におけるそれぞれの取り組みを自らの経験を交えながら報告しました。

 後半のパネル討議では、政労使のパネリストから短い発表を頂いた上で会場も交えた討論を行いました。厚生労働省の福澤義行安全衛生部計画課国際室長は、第18回世界労働安全衛生会議における発表資料をもとに、日本の取り組みと政府の国際協力の現状を紹介しました。日本経団連で産業保健問題のワーキング・グループの座長を務めるJFEスチール株式会社の高橋信雄安全衛生部長は、日本経団連の安全衛生に対する姿勢、自社の取り組み、海外工場における体験談を盛り込んだ発表を行いました。労働組合である連合が国際協力のための機関として設立した国際労働財団の鈴木宏二現地支援グループリーダーは、自らが携わっている労働組合主導の参加型安全衛生プログラムであるPOSITIVEの活動を詳しく紹介しました。このような報告を受けて、現在日本が未批准の1981年の職業上の安全及び健康に関する条約(第155号)の批准の見込みなどを含み、安全衛生の分野における今日の課題について様々に意見が交わされました。


資  料

プログラム

講演者発表資料

基調講演 「世界の労働安全衛生における課題とILO」 井谷 徹 ILO本部労働者保護局局長

報告1 「世界労働安全衛生会議と安全衛生サミットについて」 町田 静治 ILO本部労働安全衛生・環境国際計画労働安全クラスター・コーディネーター

報告3 「アジア・アフリカにおける労働安全衛生上の課題」 川上 剛 ILO東アジア準地域事務所労働安全衛生上級専門家

★パネル討議 「グローバル化と労働安全衛生における日本の役割」

パネリスト: 福澤 義行 厚生労働省労働基準局安全衛生部計画課国際室長
  高橋 信雄 JFEスチール株式会社安全衛生部部長
  鈴木 宏二 国際労働財団現地支援グループリーダー

当日配付資料

★労働安全衛生ソウル宣言[英語日本語仮訳]

★第18回世界労働安全衛生会議の結果に関する2008年7月2日付ILO新聞発表[英語日本語]

★ILO報告書:Beyong deaths and injuries: The ILO's role in promoting safe and healthy jobs [英語(一部日本語訳付)]

★第18回世界労働安全衛生会議に向けたフアン・ソマビアILO事務局長メッセージ[英語日本語]

★インフォーマル経済に対する労働安全衛生の拡充に向けて−ILO広報局による川上剛ILO労働安全衛生上級専門家インタビュー記事[英語日本語]

★2008年労働安全衛生世界デー報告書[英語版"My life, my work, my safe work: Managing risk in the work environment"日本労働組合総連合会による日本語訳「マイライフ、マイワーク、マイ・セーフ・ワーク:職場のリスクを管理する」]

関連リンク

★第18回世界労働安全衛生会議[ILOサイト主催者サイト]

★労働安全衛生を特集した広報誌「World of Work」[英語版2008年8月号(通巻第63号)日本語版2008年第2号(通巻第10号)]



最終更新日:2009年3月4日 作成者:EU 責任者:SH