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ILOでは、原則4年おきに、アジア太平洋、米州、アフリカ、欧州の順番で、域内ILO諸国政労使が当該地域におけるILOの事業計画・活動に関して見解を表明する地域会議を毎年1つずつ開催しています。2006年8月29日〜9月1日に開かれた第14回アジア地域会議は、韓国政府の招請により釜山市の釜山展示コンベンションセンター(BEXCO)で開かれ、日本を始めとするアジア太平洋地域のILO加盟国29カ国、西アジアのアラブ諸国11カ国より400名を超える政府及び労使代表が参加しました。
開会式には、韓国の盧武鉉大統領、スリランカのラトナシリ・ウィクラマナヤケ首相、ヨルダンのマルーフ・バヒート首相も出席し、それぞれ演説を行いました。
会議の焦点は、人を中心とした開発における生産的な雇用の役割に置かれました。2005年9月に開かれた国連世界サミットで、世界のリーダーたちはILOの雇用目標にはっきりと言及し、公正なグローバル化、完全雇用、生産的な雇用、そして人間的で適切な働き方を意味するディーセント・ワークを全ての人々に確保することを、「貧困削減戦略を含め、ミレニアム開発目標を達成するための我々の努力の一部として、国家開発戦略と同様、我々の関連する国内的及び国際的政策の主たる目的とすること(成果文書第47段落)」を強く支持しました。会議は、この世界的な雇用危機に取り組む国際的な公約を拡充し、伝達する好機となるだけでなく、より重要なこととして、ディーセント・ワークを地域で実現するための実践的な成果に焦点を当てる場となり、採択された結論文書では、「アジアにおけるディーセント・ワークの十年」の開始が宣言されました。
第14回アジア地域会議の全体的なテーマは、「アジアにおけるディーセント・ワークの実現」でした。ディーセント・ワークの概念は、雇用創出と企業促進、社会的保護、働く上での権利、社会対話といった要素を包括しています。会議では、貧困から抜け出す主な経路としてディーセント・ワークを実現すること、そしてアジアにより生産的でより公平な社会を構築する上での機会と課題の把握に努めました。こういった事項に関する経験を共有する地域的な話し合いの場を提供することに加え、会議の目的には次のようなものが含まれました。
最終日の9月1日に採択された結論は、ディーセント・ワークの目標を貧困削減に向けた世界的課題に結びつけることを目指した「アジアにおけるディーセント・ワークの十年」の開始を宣言します。これにより、2015年までの10年間に、働く上での権利、雇用、社会的保護、社会対話の四本柱に立脚し、全ての人にディーセント・ワークを確保することを目指すILOの「ディーセント・ワーク課題」を、この多様な大陸の全ての国で漸進的に実現するための集中的な努力が持続的に展開されます。これは2015年までに貧困を削減することを目指すミレニアム開発目標の達成に対する貴重な貢献となることが期待されます。会議の結論はまた、「全ての人へのディーセント・ワークを、国内開発戦略のみならず、関連する国内政策及び国際政策の中心的な目的とする上で、アジアが世界の政策に対するリーダーシップを発揮し続けるよう確保することを決意する」とも記しています。
会議参加者はまた、2005年の国連世界サミットの成果文書と2006年7月の国連経済社会理事会(ECOSOC)ハイレベル部会の閣僚宣言を強く支持し、ILOのディーセント・ワーク課題は、貧困から抜け出す持続可能な道に寄与し、経済効率と社会公平の目標がうまく調和した公正なグローバル化に向けた進歩を達成させるものであるとしました。
結論が掲げる国内及び地域の活動における優先事項には次のような項目が含まれています。
会議には2冊の事務局長報告が討議資料として提出されました。「Decent work in Asia: Reporting on Results 2001-2005(アジアにおけるディーセント・ワーク:2001〜05年成果報告)」は、前回地域会議が開かれた2001年以降に、各国が行ってきた、人々にディーセント・ワークが確保される雇用に向けた公正なチャンスを提供する努力に対する主として国内レベルのILOの支援活動を紹介しています。2冊目の「Realizing Decent Work in Asia(アジアにおけるディーセント・ワークの実現)」は、地域及び世界的規模でディーセント・ワークを実現するために各国が講じるべき措置を提案している報告書です。
このほかに、関連する背景資料として次の2冊の報告書が作成されました。「Labour and social trends in Asia and the Pacific 2006: Progress towards decent work(アジア太平洋における労働・社会動向2006年版:ディーセン ト・ワークに向けた進歩)」は様々なデータを駆使して、アジア太平洋地域の雇用・労働面における主な傾向を示しています。「Combating child labour in Asia and the Pacific: Progress and challenge(アジア太平洋における児童労働との闘い:進歩と課題)」は、この地域の児童労働の現状をその原因や子ども及び地域社会への影響も含めて概説した後、より幅広い開発戦略の中で児童労働問題を主流化させる上で見られた進歩を記し、政府、労使団体、非政府組織(NGO)、ILOなどの活動を詳しく紹介した上で、次の一歩に向けた提案を行っています。
第14回アジア地域会議では次のような会合が開かれました。