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ILO駐日事務所(旧ILO東京支局)再開設50周年記念シンポジウム

挨  拶

森山眞弓 ILO活動推進議員連盟会長

森山眞弓ILO活動推進議員連盟会長写真 個人的にも公的にもILOに深くかかわってきた者として、ILO駐日事務所再開設50年の記念シンポジウムの開会式でご挨拶できることをうれしく思います。

私が労働省に入省した50余年前には、日本は国際的に支援を受ける側で、開発途上国の一つでありました。そのおかげで、1962年、私はILOのフェローとして、半年間ヨーロッパで研修する機会を与えられ、その後その年の総会のお手伝いをして、ジュネーブに1カ月滞在しました。このような経験は、その後の職業生活に非常に役立ったと感じております。

1974年には、わが国はILOに特別拠出を行えるまでに発展しました。ILO日本マルチバイ プログラムの開始が決定され、私は婦人少年局長として、その最初の事業であるアジア地域婦人労働行政セミナーをわが国で開催しました。このビルの入り口にある、そのときの写真を皆様もご覧になったのではないかと思います。現在わが国は、ILOの通常予算の約2割を拠出しており、これはILO加盟国中第2位です。特別拠出は2003年で第7位に位置しています。

2000年に、私はILO活動推進議員連盟の会長を仰せつかり、議連の議員の方々とカンボジア、ベトナムでILOのフィールド活動を視察しました。その経験から、ILOの現場での活動の重要性を再確認いたしました。カンボジアではレンガ工場での児童労働がなくなり、子供たちは初期の非公式学校から近所の公立学校に通っていました。また雇用創出と農業生産に貢献したILOの灌漑施設も視察いたしました。こういう1人1人の人々に実際の成果を生み出すILOの活動はとても重要だと実感した次第です。

ILO活動推進議員連盟は当初はILOの技術協力活動を支援するために設立されました。現在はILO条約の批准促進、まだ少ない日本人職員の増加の支援など、ILO活動への支援を行っています。

ILOは非常に幅広い問題を取り扱っていますが、今回、ジュネーブから今日のシンポジウムにご出席のため来日されたカリ・タピオラ氏は、ILOの人身取引の責任者でもあると伺っています。私は自民党の人身取引委員会委員長を務めていますが、今年のILOグローバルレポートを評価したいと思います。ここに報告されているように、日本政府も2004年12月には「国内行動計画」を策定し、諸対策を推進するなど、人身取引撲滅に真剣な取組みを行っています。この問題で、ILOの特にフィールドの支援援助活動を積極的に支援したいと思っております。

最後に「すべての人々へディーセントワークを」に言及したいと思います。人々が自由、平等で尊厳を保てる生産的な仕事をしなければならない、そのような仕事なくして人々の安定した生活はなく、ひいては社会的安定はありません。これはILOが50周年を迎えたときにノーベル平和賞を授与された所以でもあります。小泉首相も出席されたこの9月の国連世界サミットが指摘しているように、私たちはグローバル社会、すなわちますます相互に依存する社会に生きています。他国と関係なく一国のみで存在することは不可能で、そのような状況下で、今後とも国際機関の重要性は一層増していくものと思います。ILOが、永続する平和を確立するために、政労使とともにさらに実際的な活動を強化することを期待しています。



最終更新日:2005年12月19日 作成者:AT 責任者:MH