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2004 World Day for Safety and Health at Work emblem

2004年ILO「仕事における安全と健康のための世界の日」

フ ァ ク ト シ ー ト

−セーフ・ワーク(安全な仕事)の現状−

2004 World Day for Safety and Health at Work emblem
仕事における安全と健康のための世界の日とは 世界の日報告書 フォーラム・トップに戻る

 毎年、労働災害と仕事関連の病気で命を失う人々の数は男女合わせて約200万人と推計される。世界全体で毎年、約2億7千万件の労働災害、1億6千万件の仕事関連疾病が発生している。

 ILOは、怪我と病気は「仕事につきもの」と考えたことがない。防ぐことができるから。20世紀が進むにつれて、先進工業国では重大な負傷件数が目に見えて減っている。その要因として、より安全でより健康的な職場づくりで実質的に進展が得られたことが大きい。こうした経験の成果を世界中の職場に拡大することが今日の課題である。

 高い安全文化が労働者にも、使用者にも、そして政府にとっても利益をもたらすことは経験上よく知られている。各種の予防技術はそれ自体、職場の事故や疾病を防ぐ上でも、企業実績を高める上でも効果的であることが証明されている。今日、いくつかの国々で見られる高い安全水準は、政労使三者の社会的対話と労使の団体交渉を促進する長期的な政策と、強力な労働監督に支えられた効果的な安全衛生法制とが直接的にもたらした成果である。

 2004年は、史上最悪の化学薬品事故が発生してから20年目に当たる。インド中部のボパールで殺虫剤製造工場からガスが漏れ、数時間のうちに2,500人が死亡、20万人以上が負傷した。工場の労働者が被災しただけでなく、その家族、近隣の人々、地域社会全体にまで被害が及んだ。この事故は、こうした悲劇を二度と起こさないために安全文化を築き、政府と使用者と労働者が各自の役割を果たしていくことがいかに大切であるか思い出させてくれる。

仕事における安全と健康のための世界の日

 毎年4月28日、世界の労働組合運動は、仕事における事故や病気の犠牲となった人たちを追悼してきた。2003年、ILOは4月28日を「仕事における安全と健康のための世界の日」と定め、世界中の職場での安全・健康文化を推進することに焦点を当て、三者構成主義と社会的対話という従来からILOが持つ強力な手だてを活用していくことにした。

 2004年「仕事における安全と健康のための世界の日」は、ILOが取り組んでいるたくさんの領域のうちの3つ、すなわち有害化学物質、職場の暴力、職業性呼吸器疾患に焦点を当てる。

ILOの役割

 ILOは、すべての人々が自由、尊厳、安全を保ちながら働く権利を保障するための活動を行っている。そこには安全で健康的な職場環境への権利も含まれる。ILOでは、加盟国がより効果的に産業安全保健を実施できるよう、基準設定、行動規範やガイドライン、技術協力、国際協力、統計分析、情報提供などあらゆるILO活動の流れを円滑にする統合的なアプローチを追求している。

 職場の安全文化は、安全で健康的な仕事環境づくりへと導く、すべての価値、管理システム・慣行、参加原則および作業行動によって構成される。1981年に採択されたILOの「職業上の安全及び健康に関する条約」(第155号)は、仕事における安全・健康文化を支える適切な枠組みを提供している。

 安全文化は幼児教育の頃から発達が始まるが、労働災害や職業病の効果的な予防は事業所レベルでスタートする。予防には政府、労働者団体および使用者団体も参加する。作業編成手順の実施、労働者に対する訓練と情報提供、そして監督活動は、安全・健康文化を推進する重要な手段である。労働安全衛生マネジメントシステムを導入している企業は、安全性と生産性の両面で優れた結果を残している。一方で、政府の労働監督官も中枢的な役割を果たす。1947年の労働監督条約(第81号)は、加盟の130カ国によって批准されており、最も批准国の多い条約の一つとなっている。

 ILOの「労働安全衛生マネジメントシステム・ガイドライン(ILO-OSH 2001)」は、企業レベルで持続可能な安全・健康文化を発展させるための強力な手段と、作業環境の継続的改善のための仕組みを提供している。

ILO基準

 安全・健康問題に関連するILO条約と勧告の数は70を超える。そのほか、産業安全保健に関する行動規範も30以上発行されている。詳しい情報はwww.ilo.org/safeworkまで。


主 要 統 計
仕事に関連する事故または疾病によって死亡した人の数は、ILOの推計によれば、毎日平均して5千人。
労働災害の(死亡災害、非死亡災害をあわせて)発生件数は年間約2億7千万件、職業病の発生件数は約1億6千万件。疾病の3分の1が4日以上の労働日損失をもたらしている。
欠勤、病気治療、障害、遺族給付など、負傷、死亡、疾病にかかわる費用で、世界のGDPの4%(1兆2,513億5,300万ドル)が失われる。
労働者の死亡と疾病の費用から生じるGDP損失額は、途上国向け政府開発援助の総額の20倍。
労働災害で死亡する人の数は年間約35万人。その半分が、世界の労働人口の半数が従事する農業で発生する。
毎年、2万2千人の子供が仕事中の事故で命を落とす。
危険物質によって命を失う労働者の数は年間44万人。アスベストだけでも約10万人が死亡する。
皮膚ガンの10%は、職場で危険物質に暴露されることが原因だと考えられる。
アメリカ合衆国では、2002年度、約200万人の労働者が職場における暴力の犠牲になった。英国の場合、成人労働者の1.7%(35万7千人)が1件以上の職場内暴力の犠牲になった。
ラテンアメリカでは鉱山労働者の37%がけい肺(シリカへの暴露が原因で死に至る肺疾患)に罹っており、50歳以上ではその数が50%に達する。
インドでは、石筆労働者の54.6%、石工の36.2%がけい肺患者。


最終更新日:2004年4月23日 作成者:TT 責任者:TT