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 ILOの誕生  ILOの機構:総会、理事会、事務局
 ILOの活動  政策と活動計画
 国際労働基準:条約、勧告  技術協力:児童労働、ジェンダー、ディーセント・ワークなど
 国際研修センター(トリノセンター)   国際労働問題研究所(IILS)
 刊行物・図書館  ILO加盟国

◆ 国 際 労 働 機 関

ジュネーブのILO本部
ジュネーブのILO本部
 「いずれかの国が人道的な労働条件を採用しないことは、自国における労働条件の改善を希望する他の国の障害となる」(ILO憲章)
 国際労働機関(ILO)は、「世界の永続する平和は、社会正義を基礎としてのみ確立することができる」という憲章原則の上に打ち建てられています。
 ILOは、1日8時間労働、母性保護、児童労働に関する法律、さらに職場の安全や平和な労使関係を推進する一連の政策といった産業社会の画期的な成果を生み出してきました。
 ILOはこのような問題への取り組み、そして労働条件の世界的な向上をもたらす解決策の発見を可能にする国際的な制度的枠組みです。どのような国であろうと、産業であろうと、競争相手が同時に同じような行動を取らないかぎり、以上のような方策を導入する余裕はなかったでしょう。

★ILOの誕生

 ILOは1919年に、ベルサイユ条約によって国際連盟と共に誕生しました。第1次世界大戦後の社会改革に対して高まる懸念、そしてあらゆる改革は国際的なレベルで進められるべきだという確信を体現するものとして設立されたのです。
 第2次世界大戦後、フィラデルフィア宣言によってILOの基本目標と基本原則が拡大され、力強く再確認されました。宣言は戦後における独立国家数の増大を予見し、大規模な対途上国技術協力活動の開始を明言しました。

第1回ILO総会
第1回国際労働総会は、1919年10〜11月にワシントンで開催され、6つの条約と6つの勧告が採択されました。第1号条約は、1日の労働時間に関するものです。
 1946年、ILOは新たに設立された国際連合と協定を結んだ最初の専門機関となり、創立50周年にあたる1969年にはノーベル平和賞を受賞しました。

★ILOの機構

 ILOは国連機関の中では独特の三者構成を取っています。これは、政策策定や計画立案時には、経済を動かす社会的パートナーである労使代表も、政府と等しく発言する権利をもっているというものです。
 ILOはまた、社会事項、経済事項、その他多くの問題に関する国内政策の策定、そして適切な場合にはその実行における労働組合と使用者の「社会対話」を推進することによって加盟国内でもこの三者構成主義を奨励しています。
 最低限の国際労働基準とILOの広範な政策は、毎年開かれる国際労働総会で設定されます。総会は加盟国が分担するILOの予算及び活動計画を2年毎に承認します。
 総会はまた、世界の労働問題、社会問題を討議する国際フォーラムでもあります。加盟国はそれぞれ、総会に4名の代表(政府2名、労使各1名)を送る権利をもっています。代表はそれぞれ独立して発言し、投票します。年1回開かれる総会から次の総会までの間のILOの業務は、政府28名、労使各14名で構成される理事会が指揮します。
 ILOの事務部門、事業本部、調査研究センター及び出版部門の本拠は、ジュネーブにある国際労働事務局(機構図)です。その管理運営は、40以上の国にある地域総局及び現地事務所に分散されています。
 理事会と事務局の業務は、主要産業別の三者構成会議に支援されています。職業訓練、経営開発、労働安全衛生、労使関係、労働者教育、女性と年少労働者の特別の問題などを取り扱う専門家会議もあります。
 それぞれの地域にとって、特別に関心の深い問題を定期的に検討するため、ILO加盟国の地域会議も開かれています。

ガイ・ライダーILO事務局長

ガイ・ライダーILO事務局長

 国際労働事務局を率いる事務局長は理事会で任命されます。1919年以降の歴代の事務局長は次の通り。初代アルベール・トーマ(フランス、在任期間:1919〜32年)、第2代ハロルド・バトラー(イギリス、同:1932〜38年)、第3代ジョン・ワイナント(アメリカ、同:1939〜41年)、第4代エドワード・フィーラン(アイルランド、同:1941〜48年)、第5代デイビッド・モース(アメリカ、同:1948〜70年)、第6代ウィルフレッド・ジェンクス(イギリス、同:1970〜73年)、第7代フランシス・ブランシャール(フランス、同:1973〜89年)、第8代ミシェル・アンセンヌ(ベルギー、同:1989〜99年)、第9代フアン・ソマビア(チリ、同:1999年〜2012年)、そして、2012年10月就任の第10代事務局長ガイ・ライダー(英国)。

★ILOの活動

 ILOの主要戦略目標は、次の4つです。

  • 基準並びに労働における基本的原則及び権利を推進し、実現すること
  • 男女が人間的な雇用を確保できるより多くの機会を創出すること
  • 社会保護の範囲をすべての人々に広げ、その効果を高めること
  • 三者構成主義と社会対話を強化すること
 この目標は、数々の手段を通じて実現されています。
  1. 基本的人権の推進、労働・生活条件の向上、雇用機会の増進のための国際的な政策や計画の策定
  2. 各国の権限ある機関が上記の政策を実施する際の指針として役立つ国際労働基準の設定と、それを支える独特の適用監視システム
  3. 各国が上記の政策を効果的に実施するのを支援するため、加盟国の政府並びに労使団体との積極的なパートナーシップに基づき立案・実行される広範な国際的技術協力計画
  4. このような取り組みを支える訓練・教育・調査研究・出版活動

◆ 政 策 と 活 動 計 画

ILO写真:フィラデルフィア総会
フィラデルフィアで開かれた1944年の国際労働総会閉会後に、ワシントンで総会代表団を迎えるルーズベルト大統領
★フィラデルフィア宣言

 1944年の国際労働総会はフィラデルフィア(アメリカ)で開かれ、フィラデルフィア宣言が採択されました。宣言は、次のような諸原則を採択することによって、ILOの目的を再確認しました。

  • 労働は商品ではない。
  • 表現及び結社の自由は、不断の進歩のために欠くことができない。
  • 一部の貧困は、全体の繁栄にとって危険である。
  • すべての人間は、人種、信条又は性にかかわりなく、自由及び尊厳並びに経済的保障及び機会均等の条件において、物質的福祉及び精神的発展を追求する権利をもつ。

★労働における基本的原則及び権利に関するILO宣言

 1998年の国際労働総会では、労働者及び使用者の結社の自由及び効果的な団体交渉権を「誠意をもって尊重し、促進し、かつ実現する」との国際社会の公約を再確認する「労働における基本的原則及び権利に関する宣言」が採択されました。
 宣言はまた、あらゆる形態の強制労働の禁止に向けた活動、児童労働の効果的な廃絶、雇用及び職業における差別の排除に向けた活動を加盟国に求めます。
 そして、すべての加盟国は、関連する条約批准の有無に関わらず、宣言に含まれる基本的原則を尊重する義務があることを強調します。

◆ 国 際 労 働 基 準

★ILOの条約と勧告

 創立以来のILOの最も重要な機能の1つは、国際基準を設定する条約及び勧告(一覧)を、三者構成(使用者・労働者・政府)の国際労働総会で採択することです。条約は、加盟国の批准によって、その規定の実施を義務づける拘束力を生じます。勧告は、政策、立法、慣行の指針となります。
 1919年以来、働く世界に関わるほとんどすべての事項を網羅する条約と勧告が採択されてきました。これには、特定の基本的人権(とりわけ、結社の自由、団結権及び団体交渉権、強制労働及び児童労働の廃止、雇用における差別の撤廃)、労働行政、労使関係、雇用政策、労働条件、社会保障、労働安全衛生、女性の雇用、移民や船員のような特殊な分野の雇用などが含まれます。
 各加盟国は、総会で採択されたすべての条約・勧告を、それについてどのような措置を取るか決定するため、自国の権限ある機関(国会など)に提出するよう求められています。
 条約の批准数は着実に伸び続けています。ILOは、各国の法律慣行への国際労働基準の適用を確保するため、監視手続きを設けていますが、これはこの種の国際手続きの中で最も進んだものです。この手続きは、独立した専門家による義務履行状況の客観的評価(条約勧告適用専門家委員会)と、ILOの三者構成機関による個別案件審査(基準適用総会委員会)を基礎としています。結社の自由侵害の申立てについては、特別の審査手続きがあります。

★ 基 本 的 な I L O 条 約

◎第29号 強制労働条約(1930年)
 あらゆる形態の強制労働の廃止を求めるものですが、兵役、適正な監督のもとにある囚人労働、戦争、火災、地震といった緊急時など、いくつかの適用除外が認められています。

◎第87号 結社の自由及び団結権保護条約(1948年)
 すべての労働者及び使用者に対し、事前の許可を受けることなしに、自ら選択する団体を設立し、加入する権利を定めるとともに団体が公の機関の干渉を受けずに自由に機能するための一連の保障を規定します。

◎第98号 団結権及び団体交渉権条約(1949年)
 反組合的な差別待遇からの保護、労使団体の相互干渉行為からの保護、団体交渉奨励措置を規定します。

◎第100号 同一報酬条約(1951年)
 同一価値の労働についての男女労働者に対する同一の給与及び給付を求めるものです。

◎第105号 強制労働廃止条約(1957年)
 政治的な圧政もしくは教育の手段、政治的もしくは思想的見解の発表に対する制裁、労働力の動員、労働規律、ストライキ参加に対する制裁または差別待遇の手段として何らかの形態の強制労働を用いることを禁止するものです。

◎第111号 差別待遇(雇用及び職業)条約(1958年)
 人種、肌の色、性、宗教、政治的見解、国民的出身または社会的出身に基づく、雇用、訓練、労働条件における差別待遇を除去し、機会及び待遇の均等を促進する国内政策を求めるものです。

◎第138号 最低年齢条約(1973年)
 児童労働の廃止をめざし、就業の最低年齢を義務教育終了年齢以上とするよう規定するものです。

◎第182号 最悪の形態の児童労働条約(1999年)
 奴隷労働および類似の慣行、武力紛争で使用するための強制的な徴集、並びに売春やポルノ、あらゆる不正な活動、児童の健康・安全・道徳を害するおそれのある労働における使用を含む、最悪の形態の児童労働の禁止と撤廃を確保する即時の効果的な措置を求めるものです。

◆ 技 術 協 力

 1950年代前半に開始されたILOの技術協力は、すべての大陸のあらゆる経済開発段階にある国を対象とします。最近10年間の技術協力プロジェクト費用は、年平均約1億3千万ドル。全世界に現地事務所と地域総局のネットワークをもつILOは受益国、拠出国・機関と密接に協力しながらプロジェクトを実施しています。
 ILOの技術協力の全体的な目的は、各国レベルで「ディーセント・ワーク」の課題が実現されることで、この理念をすべての男女にとって現実のものとするため、政府、労使団体を支援しています。アフリカ、アジア、中南米、中・東欧、中東と広大に展開する事務所網を通じて、政策事項に関する技術指導、開発計画の設計と実施における支援を提供しています。

★多彩なプログラム

 小企業経営者を対象とした経営訓練、社会保障制度の強化、元戦闘員の社会復帰支援、労働安全衛生分野における労働組合支援、農村部における協同組合の設立、政府の労働法改正に対する協力。以上は140余りの国・地域で実施されているILOの広範な技術協力計画のほんの一端です。
 これらのプログラムの重点は、労働における基本的原則と権利の推進、雇用、社会保護、三者構成主義と社会対話の強化といったILOの4つの戦略目標に対応する諸分野に置かれています。
 この枠組み内で、技術協力の大半を占めるのが、雇用創出を通じた貧困緩和のための開発政策・計画、企業振興及び協同組合開発といった分野です。
 プログラムの構成員、特に労使団体の能力育成と強化、そしてジェンダーを本流に組み入れることに特に注意が払われています。このほかの支援分野としては、職場における労働者の保護、社会保障制度の開発があげられます。
 労働における基本的原則及び権利に関する宣言を採択したことによって、結社の自由の推進、社会対話と団体交渉といった基準関連分野の技術協力プログラム、そして児童労働、特に最悪の形態の児童労働の廃絶に向けた活動に新たな弾みがつきました。

★児童労働に焦点を当てて

 児童労働は切迫した社会的、経済的な問題であると同時に人権上の問題です。世界全体で2億5千万人もの子ども達が十分な教育を受けられず、健康を損ない、基本的な自由を奪われて働いていると考えられます。最も多くのものを失うのは子ども達自身ですが、国家が失うものも少なくありません。児童労働の根絶は最終的な目標であるだけでなく、経済開発と人間開発を推進する過程で常にその実現が図られるべきものです。
 1973年に採択されたILOの最低年齢条約(第138号)には児童労働の効果的な廃絶に向けた原則が含まれていますが、これを強化するものとして、1999年に新しく最悪の形態の児童労働条約(第182号)が採択されました。この条約は、緊急に処理を要する事項として、奴隷労働や強制労働、あらゆる不正な活動における児童の使用、そして児童の健康、安全、道徳を害するおそれのあるあらゆる労働といったすべての最悪の形態の児童労働を、撤廃する即時の措置を求めています。
 世界が児童労働の悪習に目覚めるに従い、反児童労働運動はほとんど前例がないほどの規模と強さを備えた地球規模の運動に成長しました。この運動は、政治的な境界、言語、文化、精神的な伝統を越えて広がっています。政府、使用者、労働組合、NGO、宗教団体といった市民社会のすべての構成員が力を合わせ、搾取的な児童労働はなくさなくてはいけないと宣言しています。
 児童労働撲滅国際計画(IPEC)は、現在、児童労働の廃絶に向けて千以上のプログラムを世界中で進めています。

★ジェンダーと労働

 男女平等は、「すべての男女にディーセント・ワーク(働きがいのある人間的な仕事)を」というILOの課題の重要な要素です。ディーセント・ワーク課題の4つの戦略目標(権利、雇用、社会的保護、社会対話)を貫くものとして、男女平等と開発の2つがあげられます。
 ジェンダーの観点をあらゆる政策・活動計画の本流に据えること、これが男女平等に対するILOのアプローチです。
 女性は世界の労働市場を変化させ、ある場合には、より大きな機会と経済的自立を達成することに成功しました。にもかかわらず、雇用問題のあらゆる側面に依然男女不平等が浸透しています。大部分の国で無給労働者、非典型労働者、求職意欲を失ってしまった失意の労働者の大半を未だに女性が占めています。
 ILOは女性と労働に関する総合的な政策を公約し、数々の対応をとっていますが、これには次のようなものがあります。

  • 女性の仕事の量・質改善国際計画:この計画は、雇用創出、訓練、企業家精神の育成、労働市場参入の円滑化、機会平等を通じ、女性により多くの雇用が提供されることを、そして同一賃金、性別分業の解消、安全衛生、非正規雇用の労働条件の改善、社会保障、家族にやさしい職場、弱い立場にある労働者の保護を通じ、より良い雇用を推進しています。
  • ジェンダー、貧困、雇用に関する能力育成計画:この計画の重点は、女性が質の高い雇用に参入できる機会の向上、女性の交渉力の強化、特にインフォーマル・セクターに対する社会保護の拡張に向けた革新的な方法の提供に置かれています。

★ディーセントな雇用と所得

 ILOの任務の中核にあるのは、自由な選択による生産的な雇用です。生産的な雇用なしに、人間的な生活水準、社会開発・経済発展、個人の満足が達成できるというのは錯覚です。グローバル化は繁栄と同時に不平等ももたらし、国際社会の集団的な責任の限界が試されています。それでもILOは、世界全体における完全雇用の達成に向けて努力しています。
 ILOの使命は、自由、均等、安全、人間的尊厳といった条件のもとで、世界中の人々がディーセント・ワークを探し出すのを手助けすることです。これはILOを構成する政府並びに労使団体と絶えず接触を保ち、新しく革新的な雇用政策、労働市場政策、訓練政策の形成を支援することによって進められています。
 グローバル化の社会的費用に対する懸念は、マクロ経済政策の国際的な協調を図り、その悪影響を弱める必要性を高めます。ILOは人間的な雇用の創出方法に関し、構成組織である政府並びに労使団体のみならず、銀行業、投資、貿易、企業開発の専門家や企業管理職といった利害関係者にもリサーチ、分析、アドバイスを提供していますが、これには小企業、少額融資、効果的な訓練制度の推進といった事項も含まれています。
 ILOの雇用目標には次のような事項が含まれています。

  • 政府並びに労使団体が経済及び労働市場の発展を分析し、地球規模及び地域レベルで雇用促進のための効果的な政策及び計画を策定し、交渉できる能力の構築
  • 小企業開発を通じた雇用増大
  • 女性の雇用の拡大と質の向上に向けた支援
  • インフォーマル・セクター活動の質を高める政策及び計画の効果的な実行
  • 中央計画経済から市場経済へ移行しつつある諸国に対する、雇用、労働市場、人的資源の分野を中心とした政策助言
  • 若年労働者、障害者、外国人労働者、先住民といった人々がディーセントな雇用を見つけられるようなターゲット層を定めた計画の採用または強化
 小企業を再構築し、そこで雇用を生み出すことが、ILOの雇用創出活動の中心となっています。

◆ 訓 練、 教 育、 調 査 研 究、 出 版

★国際研修センター

 トリノ(イタリア)にある、大規模な宿泊研修施設を備えた国際研修センター(別名トリノ・センター)(広報室 E-mail:pubinfo@itcilo.it)は、ILO、さらに国連システム全体の優先的な関心領域に関する多様な研修プログラムを提供しています。
 加盟国政府及び労使団体の社会開発並びに経済発展を支援することを目的に、センターは労働の基本的な原則と権利、男女の雇用と収入の機会、すべての人々への社会保護、開発過程の管理、三者構成主義、社会対話に関わる最高の理念、慣行、経験を集約し、提供することを試みています。
 センターは、政府、労使団体、協力機関の意思決定に携わる人々、管理職、実務家、研修指導員に訓練と学習の機会、関連するサービスを提供します。地域や各国の訓練機関とも提携しており、サービスの対象は、ILOの職員を含む国連機関全体にも及びます。
 1965年の開所以来、170カ国から9万人を超える男女がセンターのサービスを利用しました。毎年の活動は、300を超える標準研修コース、注文に応じて設計する特別の学習機会、包括的な研修事業、助言サービスの提供、訓練教材の設計と生産など多岐にわたります。
 活動の約半分はキャンパス内で、残りは各地で行われます。集団研修に加え、要求に応じて個人を官民の訓練機関や組織に派遣する学習プログラムも運営しています。インターネットを含む情報技術の活用がますます進み、遠隔学習や個人指導サービスも提供されています。

★国際労働問題研究所

 ジュネーブにあるILOの国際労働問題研究所は、ILOとその構成組織(政府並びに労使団体)の関心事項である新しい問題に関する政策研究とこれに関する公開された討議を推進しています。
 「ディーセント・ワーク」の概念が研究所の計画立案上のテーマです。研究所の活動計画は、ディーセント・ワークの経験的・分析的基盤の開発、それを現実に実行する上で必要な政策手段の幅広い理解に寄与することをめざしています。
 研究所には大きく3つの機能があります。

  • 社会政策に関する世界フォーラムとして、政府、企業、労働者が学界、その他のオピニオンメーカーと非公式に交流する場です。
  • 国際調査研究プログラム及びネットワークは、学界と政労使実務レベルをつなぎ、ILOに関係する可能性のある新しい政策問題を精査し、政策策定への寄与を目指すものです。
  • 教育プログラムは、労働組合、使用者団体、労働行政が、経済・社会分野における調査研究、分析、政策策定に関する能力を構築できるよう支援するものです。
 研究所の活動手段には、調査研究、社会政策フォーラム、公開講演会、講義、セミナー、インターンシップ・プログラム、客員研究員プログラム、フィーラン・フェローシップ・プログラム、出版が含まれます。ILOが受賞したノーベル平和賞基金によって設けられた社会政策の講義は世界の主要な大学で順番に開かれています。

★ILO刊行物

 ILOの刊行物は主に、政策策定に携わる人々、その他仕事の性格の変化に関心を有する方々を対象とし、雇用、社会保障、労働安全衛生、労使関係、労働法、訓練、企業開発、その他働く世界の諸側面を扱っています。最近の刊行物には、若年者の失業、管理職における女性、グローバル化の社会的側面、移民労働者に関する調査報告があげられます。
 最も重要な刊行物である「世界雇用報告(World Employment Report)」は、社会と経済の重要な動きに関する最新の分析を提供します。
 CD−ROM版もある4巻セットの「労働安全衛生事典第4版(Encyclopaedia of Occupational Health and Safety)」は、最高の技術水準を反映し、全世界的な参考図書となります。
 ILOはまた、印刷物及び対話型電子出版の形で、統計、法規資料、文献目録を刊行しています。
 世界中の年間データの包括的な調査資料である「労働統計年鑑(Yearbook of Labour Statistics)」は経済活動人口、雇用、失業、労働時間、消費者物価などの分野を網羅します。
 統計年鑑その他の国際参考図書からのデータを分析する「主要労働市場指標(Key Indicators of the Labour Market-KILM)」は、印刷物に加え、オンライン、CD−ROM版もあります。
 ILOの学術誌である季刊の「国際労働評論(International Labour Review)」誌は、英仏西の3カ国語版で出されており、雇用と労働に関する最新の政策分析を取り上げています。また、働く世界の動きを追っているすべての人々を対象読者層とした定期出版物として、「労働者教育(Labour Education)」誌、広報誌の「労働の世界(World of Work)」誌が発行されています。
 新刊・近刊情報お問い合わせは、ジュネーブの本部出版局(E-mail: pubvente@ilo.org http://www.ilo.org/publns)またはILO駐日事務所販売担当まで。

★ 図書館及び情報サービス

 ILOの情報サービスは大部分がジュネーブのILO本部図書館と接続したネットワークによって提供されています。ネットワークは、ILOの加盟国政労使、ILO職員、ILO協力機関の能力を高め、ILOの情報資源が効果的に活用されることをめざしています。
 ILOの図書館は情報相談サービスを提供し、労働のあらゆる分野に関する100万冊を超える一般書、報告書、学術誌、法令、統計出版物、電子情報源の各国語版コレクションを提供しています。全世界の社会労働事項を網羅する独自のデータベースであるLABORDOCを製作し、情報調査サービスを提供し、労働関係の情報スペシャリストを対象としたプロジェクトや研修コースを開発しています。LABORDOCはインターネット経由で利用できます。
 本部図書館に加え、ILOの情報ネットワークにはジュネーブの複数の専門情報センター、アビジャン、バンコク、リマの3地域文書センター、その他東京支局を含む世界中の現地事務所の資料室が含まれています。統計局、法制関係部局その他の部局もネットワークを通じた情報提供に参加しています。
 詳しい情報は、ILO本部図書館(E-mail: informclients@ilo.org http://www.ilo.org/inform)またはILO駐日事務所資料室まで。

◆ I L O 加 盟 国
(2012年6月1日現在−計185カ国・英語表記アルファベット順)

アフガニスタン アルバニア アルジェリア アンゴラ アンチグア・バーブーダ
アルゼンチン アルメニア オーストラリア オーストリア アゼルバイジャン
バハマ バーレーン バングラデシュ バルバドス ベラルーシ
ベルギー ベリーズ ベニン ボリビア ボスニア・ヘルツェゴビナ
ボツワナ ブラジル ブルネイ ブルガリア ブルキナファソ
ブルンジ カンボジア カメルーン カナダ カーボベルデ
中央アフリカ チャド チリ 中国 コロンビア
コモロ コンゴ コスタリカ コートジボアール クロアチア
キューバ キプロス チェコ コンゴ民主共和国 デンマーク
ジブチ ドミニカ ドミニカ共和国 エクアドル エジプト
エルサルバドル 赤道ギニア エリトリア エストニア エチオピア
フィジー フィンランド フランス ガボン ガンビア
グルジア ドイツ ガーナ ギリシャ グレナダ
グァテマラ ギニア ギニアビサオ ガイアナ ハイチ
ホンジュラス ハンガリー アイスランド インド インドネシア
イラン イラク アイルランド イスラエル イタリア
ジャマイカ 日本 ヨルダン カザフスタン ケニア
キリバス 韓国 クウェート キルギスタン ラオス
ラトビア レバノン レソト リベリア リビア
リトアニア ルクセンブルク マダガスカル マラウイ マレーシア
モルジブ マリ マルタ マーシャル諸島 モーリタニア
モーリシャス メキシコ モルドバ モンゴル モンテネグロ
モロッコ モザンビーク ミャンマー ナミビア ネパール
オランダ ニュージーランド ニカラグア ニジェール ナイジェリア
ノルウェー オマーン パキスタン パラオ パナマ
パプアニューギニア パラグアイ ペルー フィリピン ポーランド
ポルトガル カタール ルーマニア ロシア ルワンダ
セントクリストファー・ネビス セントルシア セントビンセント・
グレナディーン
サモア サンマリノ
サントメ・プリンシペ サウジアラビア セネガル セルビア セーシェル
シエラレオネ シンガポール スロバキア スロベニア ソロモン諸島
ソマリア 南アフリカ 南スーダン スペイン スリランカ
スーダン スリナム スワジランド スウェーデン スイス
シリア タジキスタン タンザニア タイ 旧ユーゴスラビア共和国
マケドニア
東チモール トーゴ トリニダード・トバゴ チュニジア トルコ
ツバル トルクメニスタン ウガンダ ウクライナ アラブ首長国連邦
英国 米国 ウルグアイ ウズベキスタン バヌアツ
ベネズエラ ベトナム イエメン ザンビア ジンバブエ
最終更新日:2012年11月21日 作成者:EU 責任者:KK