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メチルビニルケトンICSC: 1495 (11月 2003)
3-ブテン-2-オン
CAS登録番号: 78-94-4
国連番号: 1251
EINECS番号: 201-160-6

  一次災害 予防 消火活動
火災・爆発 引火性が高い。  蒸気/空気の混合気体は、爆発性である。  裸火禁止、火花禁止、禁煙。  密閉系、換気、防爆型電気設備および照明設備。  水噴霧、粉末消火薬剤、アルコール耐性泡消火薬剤、二酸化炭素を使用する。  火災時:水を噴霧して容器類を冷却する。 

 作業環境管理を厳密に!  
  症状 予防 応急処置
吸入 灼熱感。 咳。 咽頭痛。 息切れ。 息苦しさ。 頭痛。 めまい。 振戦。 症状は遅れて現われることがある。 「注」参照。  換気、局所排気、または呼吸用保護具を使用する。  新鮮な空気、安静。 半座位。 人工呼吸が必要なことがある。 医療機関に連絡する。 
皮膚 吸収される可能性あり! 発赤。 痛み。 皮膚熱傷。 他の症状については、「吸入」参照。  保護手袋。 保護衣。  汚染された衣服を脱がせる。 多量の水かシャワーで、皮膚を洗い流す。 医療機関に連絡する。 
流涙。 充血。 痛み。 重度の熱傷。  呼吸用保護具と併用して、顔面シールドまたは眼用保護具を着用する。  数分間多量の水で洗い流し(できればコンタクトレンズをはずして)、医療機関に連絡する。 
経口摂取 灼熱感。 腹痛。 ショック/虚脱。 他の症状については、「吸入」参照。  作業中は飲食、喫煙をしない。 食事前に手を洗う。  口をすすぐ。 吐かせない。 コップ1、2杯の水を飲ませる。 医療機関に連絡する。 

漏洩物処理 分類・表示
・すべての発火源を取り除く
・個人用保護具:自給式呼吸器付化学保護衣
・漏れた液やこぼれた液を、密閉式の容器にできる限り集める
・残留液を、砂または不活性吸収剤に吸収させる
・地域規則に従って保管・処理する
 

国連GHS判定基準に準拠

 

輸送
国連分類
国連危険物分類(UN Hazard Class):6.1; 国連の副次的危険性による分類(UN Subsidiary Risks):3および8; 国連包装等級(UN Packing Group):I 

貯蔵
・耐火設備
・冷所
・暗所に保管
・強還元剤、強酸化剤および強塩基から離しておく
・安定化した状態でのみ貯蔵
 
包装
 
メチルビニルケトン ICSC: 1495
物理学的・化学的情報

物理的状態;外観
刺激臭のある、無色~黄色の液体。 

物理的危険性
蒸気は空気より重く、地面に沿って移動して、遠距離発火の可能性がある。 蒸気は抑制されておらず、重合して排気孔を塞ぐことがある。 

化学的危険性
過酸化物、熱、光、酸化剤の影響下で、重合する。 強塩基、強還元剤および強酸化剤と反応する。 

化学式: C4H6O
分子量: 70.1
・沸点:81℃
・融点:-7℃
・比重(水=1):0.86
・水への溶解度 : よく溶ける
・蒸気圧:11 kPa (25℃)
・相対蒸気密度(空気=1):2.4
・20℃での蒸気/空気混合気体の相対密度(空気=1):1.1
・引火点:-7℃ (c.c.)
・発火温度:491℃
・爆発限界:2.1-15.6 vol%(空気中)
・log Pow (オクタノール/水分配係数):0.117(概算) 


暴露・健康への影響

曝露経路
体内への吸収経路:吸入、経皮および経口摂取。 

短期曝露の影響
催涙性。 本物質は眼および皮膚に対して、腐食性を示す。 経口摂取すると、腐食性を示す。 蒸気は、眼および気道を重度に刺激する。 を吸入すると、肺水腫を引き起こすことがある。 「注」参照。 中枢神経系に影響を与えることがある。 

吸入の危険性
20℃で気化すると空気は汚染されて、 きわめて急速に、有害濃度に達することがある。 

長期または反復曝露の影響
反復または長期の接触により、皮膚感作を引き起こすことがある。 


許容濃度
TLV: (天井値) 0.01 ppm (STEL);.
MAK: 皮膚吸収 (H); 皮膚感作 (SH); 

環境
 

・作業時のどの時点でも、許容濃度を超えてはならない
・肺水腫の症状は 2~3 時間経過するまで現われない場合が多く、安静を保たないと悪化する
・したがって、安静と経過観察が不可欠である
・添加された安定剤や抑制剤がこの物質の毒性に影響を与える可能性があるので、専門家に相談する
・作業衣を家に持ち帰ってはならない 

付加情報
  欧州分類
 

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