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2,2-ジクロロアセチルクロリドICSC: 0869 (9月 1997)
CAS登録番号: 79-36-7
国連番号: 1765
EINECS番号: 201-199-9

  一次災害 予防 消火活動
火災・爆発 可燃性。 火災時に、刺激性あるいは有毒なフュームやガスを放出する。  66℃以上では、蒸気/空気の爆発性混合気体を生じることがある。  裸火禁止。 水との接触禁止。  66℃以上では、密閉系および換気。  粉末消火薬剤、二酸化炭素を使用する。 水は不可。  火災時:水を噴霧して容器類を冷却する。 直接水をかけない。 

 ミストの発生を防ぐ! あらゆる接触を避ける! いずれの場合も医師に相談! 
  症状 予防 応急処置
吸入 咽頭痛。 咳。 灼熱感。 息切れ。 息苦しさ。 症状は遅れて現われることがある。 「注」参照。  換気、局所排気、または呼吸用保護具を使用する。  新鮮な空気、安静。 半座位。 人工呼吸が必要なことがある。 医療機関に連絡する。 
皮膚 痛み。 発赤。 水疱。 皮膚熱傷。  保護手袋。 保護衣。  少なくとも15分間多量の水で洗い流した後、汚染された衣服を脱がせ、再度洗い流す。 医療機関に連絡する。 
痛み。 充血。 重度の熱傷。 視力喪失。  呼吸用保護具と併用して、顔面シールドまたは眼用保護具を着用する。  数分間多量の水で洗い流し(できればコンタクトレンズをはずして)、医療機関に連絡する。 
経口摂取 灼熱感。 胃痙攣。 ショック/虚脱。  作業中は飲食、喫煙をしない。  口をすすぐ。 吐かせない。 何も飲ませない。 医療機関に連絡する。 

漏洩物処理 分類・表示
・危険区域から立ち退く!
・専門家に相談する!
・個人用保護具:自給式呼吸器付完全保護衣
・漏れた液を、密閉式の容器に集める
・残留液を、砂または不活性吸収剤に吸収させる
・地域規則に従って保管・処理する
 

国連GHS判定基準に準拠

 

輸送
国連分類
国連危険物分類(UN Hazard Class):8; 国連包装等級(UN Packing Group):II 

貯蔵
・強酸化剤、強塩基、食品や飼料、アルコールおよび水から離しておく
・乾燥
・密封
・換気のよい部屋に保管
 
包装
・食品や飼料と一緒に輸送してはならない 
2,2-ジクロロアセチルクロリド ICSC: 0869
物理学的・化学的情報

物理的状態;外観
刺激臭のある、無色~黄色の 発煙性の液体。 

物理的危険性
データなし。 

化学的危険性
加熱や水分および金属粉末との接触により、分解する。 有毒な塩化水素およびホスゲン(ICSC 0007 参照)のフュームを生じる。 火災や爆発の危険を生じる。 強酸化剤、アルコールおよび水と反応する。 多くの金属を侵す。 引火性/爆発性ガス(水素-ICSC 0001 参照)を生じる。 

化学式: C2HCl3O / Cl2CHCOCl
分子量: 147.4
・沸点:107-108℃
・比重(水=1):1.5
・水への溶解度 : 分解する
・蒸気圧:3.1 kPa (20℃)
・相対蒸気密度(空気=1):5.1
・引火点:66℃
・発火温度:585℃
・爆発限界:11.9-? vol%(空気中) 


暴露・健康への影響

曝露経路
体内への吸収経路:吸入、経皮および経口摂取。 

短期曝露の影響
催涙性。 本物質は眼、皮膚および気道に対して、腐食性を示す。 経口摂取すると、腐食性を示す。 を吸入すると、肺水腫を引き起こすことがある。 「注」参照。 曝露すると、死を引き起こすことがある。 

吸入の危険性
20℃で気化したとき、空気中で有害濃度に達する速度は不明である。 

長期または反復曝露の影響
 


許容濃度
 

環境
・環境に有害な場合がある。水質への影響にとくに注意すること
 

・水などの消火薬剤と激しく反応する
・肺水腫の症状は、2~3 時間経過するまで現われない場合が多く、安静を保たないと悪化する。したがって、安静と経過観察が不可欠である
・医師または医師が認定した者による、適切な吸入療法の、迅速な施行を検討する 

付加情報
  欧州分類
記号:C, N; R:35-50; S:(1/2)-9-26-45-61 

ILO, WHOおよびEUは、翻訳の質や正確性、あるいは本翻訳版の使用に関して責任を負うものではない。
© 日本語版、国立医薬品食品衛生研究所、2021