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酢酸 n-ブチルICSC: 0399 (11月 2003)
CAS登録番号: 123-86-4
国連番号: 1123
EINECS番号: 204-658-1

  一次災害 予防 消火活動
火災・爆発 引火性。  22℃以上では、蒸気/空気の爆発性混合気体を生じることがある。  裸火禁止、火花禁止、禁煙。  22℃以上では、密閉系、換気、および防爆型電気設備。  AFFF(水性膜泡消火薬剤)、アルコール耐性泡消火薬剤、乾燥粉末消火剤、二酸化炭素を使用する。  火災時:水を噴霧して容器類を冷却する。 

   
  症状 予防 応急処置
吸入 咳。 咽頭痛。 めまい。 頭痛。  換気、局所排気、または呼吸用保護具を使用する。  新鮮な空気、安静。 医療機関に連絡する。 
皮膚 皮膚の乾燥。  保護手袋。  汚染された衣服を脱がせる。 多量の水かシャワーで、皮膚を洗い流す。 
充血。 痛み。  呼吸用保護具と併用して、安全ゴーグルまたは眼用保護具を着用する。  数分間多量の水で洗い流し(できればコンタクトレンズをはずして)、医療機関に連絡する。 
経口摂取 吐き気。  作業中は飲食、喫煙をしない。  口をすすぐ。 吐かせない。 医療機関に連絡する。 

漏洩物処理 分類・表示
・個人用保護具:空気中濃度に応じた有機ガスおよび蒸気用フィルター付マスク
・換気
・すべての発火源を取り除く
・漏れた液やこぼれた液を、密閉式の金属またはガラス容器にできる限り集める
・残留液を、砂または不活性吸収剤に吸収させる
・地域規則に従って保管・処理する
 

国連GHS判定基準に準拠

 

輸送
国連分類
国連危険物分類(UN Hazard Class):3; 国連包装等級(UN Packing Group):II 

貯蔵
・耐火設備
・強酸化剤、強塩基および強酸から離しておく
・冷所
 
包装
 
酢酸 n-ブチル ICSC: 0399
物理学的・化学的情報

物理的状態;外観
特徴的な臭気のある、無色の液体。 

物理的危険性
蒸気は空気より重く、地面に沿って移動して、遠距離発火の可能性がある。 

化学的危険性
強酸化剤、強酸および強塩基と反応する。 火災や爆発の危険を生じる。 多くのプラスチックおよびゴムを侵す。 

化学式: C6H12O2 / CH3COO(CH2)3CH3
分子量: 116.2
・沸点:126℃
・融点:-78℃
・比重(水=1):0.88
・水への溶解度(20℃) :0.7 g/100 ml
・蒸気圧:1.2 kPa (20℃)
・相対蒸気密度(空気=1):4.0
・20℃での蒸気/空気混合気体の相対密度(空気=1):1.04
・引火点:22℃ (c.c.)
・発火温度:420℃
・爆発限界:1.2-7.6 vol%(空気中)
・log Pow (オクタノール/水分配係数):1.82  


暴露・健康への影響

曝露経路
体内への吸収経路:蒸気の吸入。 

短期曝露の影響
本物質は、眼および気道を刺激する。 中枢神経系に影響を与えることがある。 許容濃度をはるかに超えて曝露すると、意識低下を引き起こすことがある。 

吸入の危険性
20℃で気化すると空気が汚染されて、 やや遅く有害濃度に達する。 

長期または反復曝露の影響
皮膚の脱脂を起こし、乾燥やひび割れを生じることがある。 


許容濃度
TLV: 50 ppm (TWA); 150 ppm (STEL);.
MAK: 480 mg/m3;100 ppm; ピーク曝露限度カテゴリー: I(2); 妊娠中のリスクグループ: C;.
EU-OEL: 241 mg/m3, 50 ppm (TWA); 723 mg/m3, 150 ppm (STEL); 

環境
・水生生物に対して有害である
 

 

付加情報
  欧州分類
R:10-66-67; S:(2)-25; Note:6 

ILO, WHOおよびEUは、翻訳の質や正確性、あるいは本翻訳版の使用に関して責任を負うものではない。
© 日本語版、国立医薬品食品衛生研究所、2021