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エチレンジアミンICSC: 0269 (5月 2018)
ジアミノエタン
1,2-ジアミノエタン
1,2-エタンジアミン
CAS登録番号: 107-15-3
国連番号: 1604
EINECS番号: 203-468-6

  一次災害 予防 消火活動
火災・爆発 引火性。 火災時に、刺激性あるいは有毒なフュームやガスを放出する。  34℃以上では、蒸気/空気の爆発性混合気体を生じることがある。  裸火禁止、火花禁止、禁煙。  34℃以上では、密閉系、換気、および防爆型電気設備。  水噴霧、粉末消火薬剤、アルコール耐性泡消火薬剤、二酸化炭素を使用する。  火災時:水を噴霧して容器類を冷却する。 

 あらゆる接触を避ける! いずれの場合も医師に相談! 
  症状 予防 応急処置
吸入 咳。 咽頭痛。 息切れ。 灼熱感。 喘鳴。 息切れ。  換気、局所排気、または呼吸用保護具を使用する。  新鮮な空気、安静。 直ちに医療機関に連絡する。 
皮膚 発赤。 痛み。 灼熱感。 皮膚熱傷。  保護手袋。 保護衣。  汚染された衣服を脱がせる。 多量の水かシャワーで、皮膚を洗い流す。 直ちに医療機関に連絡する。 
充血。 痛み。 かすみ眼。 重度の熱傷。  呼吸用保護具と併用して、顔面シールドまたは眼用保護具を着用する。  数分間多量の水で洗い流し(できればコンタクトレンズをはずして)、医療機関に連絡する。 
経口摂取 口や喉の熱傷。 咽頭痛。 灼熱感。 腹痛。 ショック/虚脱。  作業中は飲食、喫煙をしない。  口をすすぐ。 吐かせない。 コップ1、2杯の水を飲ませる。 直ちに医療機関に連絡する。 

漏洩物処理 分類・表示
・すべての発火源を取り除く
・個人用保護具:自給式呼吸器付完全保護衣
・換気
・漏れた液やこぼれた液を、ふた付きの容器にできる限り集める
・残留液を、砂または不活性吸収剤に吸収させる
・地域規則に従って保管・処理する
・こぼれた物質を、容器内に集める
・その容器は、元の容器と同じ材料で作られなければならない 

国連GHS判定基準に準拠

flam;flameexcl mark;warncorrcancer;health haz
注意喚起語:危険
引火性液体/蒸気
飲み込む、または皮膚に接触すると有害
重篤な皮膚の薬傷・眼の損傷
アレルギー性皮膚炎を起こすおそれ
吸入するとアレルギー、喘息または呼吸困難を起こすおそれ 

輸送
国連分類
国連危険物分類(UN Hazard Class):8; 国連の副次的危険性による分類(UN Subsidiary Risks):3; 国連包装等級(UN Packing Group):II 

貯蔵
・耐火設備
・強酸化剤、酸、有機塩素化合物および食品や飼料から離しておく
・冷所
・密封
・元の容器でのみ貯蔵
 
包装
・食品や飼料と一緒に輸送してはならない 
エチレンジアミン ICSC: 0269
物理学的・化学的情報

物理的状態;外観
刺激臭のある、無色~黄色の 吸湿性の液体。 

物理的危険性
 

化学的危険性
燃焼すると、分解する。 有毒な窒素酸化物のフュームを生じる。 塩素化有機物、強酸化剤および酸と反応する。 有毒なガスや蒸気(アンモニア、窒素酸化物、一酸化炭素)および引火性の蒸気を生じる。 中毒、火災、爆発の危険を生じる。 多くの金属、ゴムおよびプラスチック類を侵す。 

化学式: H2NCH2CH2NH2 / C2H8N2
分子量: 60.1
・沸点:117℃
・融点:8.5℃
・比重(水=1):0.9
・水への溶解度 : 混和する
・蒸気圧:1.4 kPa (20℃)
・相対蒸気密度(空気=1):2.1
・20℃での蒸気/空気混合気体の相対密度(空気=1):1.01
・引火点:34℃ (c.c.)
・発火温度:385℃
・爆発限界:2.5-16.6 vol%(空気中)
・log Pow (オクタノール/水分配係数):-1.2
・粘度:0.0154 cP (25℃) 


暴露・健康への影響

曝露経路
体内への吸収経路:吸入、経皮および経口摂取。 

短期曝露の影響
本物質は眼、皮膚および気道に対して、腐食性を示す。 経口摂取すると、腐食性を示す。 

吸入の危険性
20℃で気化すると空気は汚染されて、 やや急速に、有害濃度に達することがある。 

長期または反復曝露の影響
反復または長期の皮膚への接触により、皮膚炎を引き起こすことがある。 反復または長期の接触により、皮膚感作を引き起こすことがある。 反復または長期の吸入により喘息を引き起こすことがある。 


許容濃度
TLV: 10 ppm (TWA); (皮膚); A4(人における発がん性が分類できていない物質).
MAK 気道および皮膚感作 (SAH); 

環境
 

・喘息の症状は、2~3時間経過するまで現われない場合が多く、安静を保たないと悪化する。したがって、安静と経過観察が不可欠である
・この物質により、喘息の症状を示した者は、以後この物質に接触しないこと
・作業衣を家に持ち帰ってはならない 

付加情報
  欧州分類
記号:C; R:10-21/22-34-42/43; S:(1/2)-23-26-36/37/39-45 

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© 日本語版、国立医薬品食品衛生研究所、2021