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無水酢酸ICSC: 0209 (11月 2023)
CAS登録番号: 108-24-7
国連番号: 1715
EINECS番号: 203-564-8

  一次災害 予防 消火活動
火災・爆発 引火性。 多くの反応により、火災や爆発を生じることがある。 「化学的危険性」参照。
  49℃以上では、蒸気/空気の爆発性混合気体を生じることがある。 
水または混触危険物との接触禁止。 「化学的危険性」参照。
裸火禁止、火花禁止、禁煙。  49℃以上では、密閉系、換気、および防爆型電気設備。 
アルコール耐性泡消火薬剤、粉末消火薬剤、二酸化炭素を使用する。 「注」参照。
  火災時:水を噴霧して容器類を冷却する。 直接水をかけない。 

 あらゆる接触を避ける!  
  症状 予防 応急処置
吸入 咽頭痛。 咳。 のどや胸の灼熱感。 息切れ。 胸痛。 息苦しさ。 症状は遅れて現われることがある。  換気、局所排気、または呼吸用保護具を使用する。  新鮮な空気、安静。 半座位。 人工呼吸が必要なことがある。 直ちに医療機関に連絡する。 
皮膚 発赤。 痛み。 重度の皮膚熱傷。 水疱。  保護手袋。 保護衣。  少なくとも15分間多量の水で洗い流した後、汚染された衣服を脱がせ、再度洗い流す。 応急処置を行うときは、保護手袋を着用する。 直ちに医療機関に連絡する。 
充血。 流涙。 痛み。 重度の熱傷。 角膜損傷。  呼吸用保護具と併用して、顔面シールドまたは眼用保護具を着用する。  数分間多量の水で洗い流す(できればコンタクトレンズをはずす)。 直ちに医療機関に連絡する。 
経口摂取 口や喉の熱傷。 腹痛。 嘔吐。 下痢。 重度の口渇感。 ショック/虚脱。  作業中は飲食、喫煙をしない。  口をすすぐ。 吐かせない。 何も飲ませない。 直ちに医療機関に連絡する。 

漏洩物処理 分類・表示
・危険区域から立ち退く!
・専門家に相談する!
・すべての発火源を取り除く
・個人用保護具:自給式呼吸器付完全保護衣
・換気
・漏れた液を、密閉式の容器に集める
・残留液を、砂または不活性吸収剤に吸収させる
・地域規則に従って保管・処理する
 

国連GHS判定基準に準拠

flam;flameskull;toxiccancer;health hazcorr
注意喚起語:危険
引火性液体/蒸気
飲み込むと有害
を吸入すると有毒
重篤な皮膚の薬傷・眼の損傷
吸入すると、肺の障害 

輸送
国連分類
国連危険物分類(UN Hazard Class):8; 国連の副次的危険性による分類(UN Subsidiary Risks):3; 国連包装等級(UN Packing Group):II 

貯蔵
・元の容器でのみ貯蔵
・食品や飼料および混触危険物質から離しておく
・「化学的危険性」参照
・耐火設備
・乾燥
 
包装
・食品や飼料と一緒に輸送してはならない 
無水酢酸 ICSC: 0209
物理学的・化学的情報

物理的状態;外観
刺激臭のある、無色の液体。 

物理的危険性
 

化学的危険性
燃焼すると、分解する。 一酸化炭素(ICSC 0023 参照)および酢酸などの有毒なフュームを生じる。 強還元剤、酸化剤、強塩基および水と 激しく反応する。 火災や爆発の危険を生じる。 多くの金属およびプラスチック類を侵す。 

化学式: C4H6O3/(CH3CO)2O
分子量: 102.1
・沸点:139℃
・融点:-73℃
・比重(水=1):1.08 (20℃)
・水への溶解度 : 熱を放出して反応する
・蒸気圧:0.5 kPa (20℃)
・相対蒸気密度(空気=1):3.5
・20℃での蒸気/空気混合気体の相対密度(空気=1):1.01
・引火点:49℃ (c.c.)
・発火温度:316℃
・爆発限界:2.7-10.3 vol%(空気中)
・log Pow (オクタノール/水分配係数):-0.27(計算値) 


暴露・健康への影響

曝露経路
体内への吸収経路:蒸気の吸入および経口摂取。 

短期曝露の影響
本物質は眼、皮膚および気道に対して、腐食性を示す。 催涙性。 経口摂取すると、腐食性を示す。 吸入すると、喘息様反応(RADS)を引き起こすことがある。 吸入すると、眼や気道に腐食の影響が現われてから肺水腫を引き起こすことがある。 

吸入の危険性
20℃で気化すると空気は汚染されて、 やや急速に、有害濃度に達することがある。 

長期または反復曝露の影響
 


許容濃度
MAK: 0.42 mg/m3;0.1 ppm; ピーク曝露限度カテゴリー: I(2); 妊娠中のリスクグループ: C;.
TLV: 1 ppm (TWA); 3 ppm (STEL); A4(人における発がん性が分類できていない物質) 

環境
・本物質の環境への影響は、十分に調べられているが顕著な影響は見出されなかった 

・水と混合すると酢酸を生成する
・大規模な火災は、大量の水で遠距離から消化しなければならない 

付加情報
  欧州分類
 

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© 日本語版、国立医薬品食品衛生研究所、2021