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塩化臭素ICSC: 1713 (3月 2009)
CAS登録番号: 13863-41-7
国連番号: 2901
EINECS番号: 237-601-4

  一次災害 予防 消火活動
火災・爆発 不燃性だが、他の物質の燃焼を助長する。 多くの反応により、火災や爆発を生じることがある。 火災時に、刺激性あるいは有毒なフュームやガスを放出する。  火災および爆発の危険性がある。 「化学的危険性」参照。
 
引火性との接触禁止。 混触危険物との接触禁止。 「化学的危険性」参照。
   
周辺の火災時には、適切な消火剤を使用する。  火災時:水を噴霧して圧力容器を冷却する。 直接水をかけない。 

 あらゆる接触を避ける! いずれの場合も医師に相談! 
  症状 予防 応急処置
吸入 咳。 咽頭痛。 息切れ。 喘鳴。 息苦しさ。 症状は遅れて現われることがある。 「注」参照。  呼吸用保護具を使用する。 密閉系および換気を使用する。  新鮮な空気、安静。 半座位。 直ちに医療機関に連絡する。 人工呼吸が必要なことがある。 「注」参照。
 
皮膚 発赤。 灼熱感。 痛み。 重度の皮膚熱傷。  保温手袋。 保護衣。  少なくとも15分間多量の水で洗い流した後、汚染された衣服を脱がせ、再度洗い流す。 直ちに医療機関に連絡する。 
流涙。 充血。 かすみ眼。 痛み。 熱傷。  呼吸用保護具と併用して、顔面シールドまたは眼用保護具を着用する。  多量の水で洗い流す(できればコンタクトレンズをはずす)。 直ちに医療機関に連絡する。 
経口摂取   作業中は飲食、喫煙をしない。   

漏洩物処理 分類・表示
・危険区域から立ち退く!
・専門家に相談する!
・個人用保護具:自給式呼吸器付気密化学保護衣
・この物質を環境中に放出してはならない
・換気
・細かな噴霧水を用いて、ガスを除去する
・できれば圧力容器の栓を閉める
・ガスが離散するまで、その区域を隔離する
・液体に向けて水を噴射してはならない
 

国連GHS判定基準に準拠

flam circlecylinder;gascorrcancer;health hazenviro;aqua
深冷液化ガス;凍傷または傷害のおそれ
火災助長のおそれ;酸化剤
金属腐食のおそれ
吸入すると、有害のおそれ
重篤な皮膚の薬傷・眼の損傷
呼吸器系への刺激のおそれ
吸入長期または反復曝露による肺の障害のおそれ
水生生物に、非常に強い毒性 

輸送
国連分類
国連危険物分類(UN Hazard Class):2.3; 国連の副次的危険性による分類(UN Subsidiary Risks):5.1および8 

貯蔵
・建物内にある場合、耐火設備
・消火により生じる流出物を収容するための用意
・食品や飼料から離しておく
・「化学的危険性」参照
・冷所
・乾燥
・換気のよい部屋に保管
・排水管や下水管へのアクセスのない場で貯蔵する
 
包装
・食品や飼料と一緒に輸送してはならない 
塩化臭素 ICSC: 1713
物理学的・化学的情報

物理的状態;外観
刺激臭のある気体。 

物理的危険性
データなし。 

化学的危険性
不安定物質。 室温で塩素と臭素に、部分的に分解する。 水分と接触すると、分解する。 塩素(ICSC 0126 参照)および臭素(ICSC 0107 参照)などの、有毒なガスを生じる。 本物質は、強酸化剤。 可燃性物質や還元性物質と 激しく反応する。 

化学式: BrCl
分子量: 115.4
・沸点:5℃
・融点:-66℃
・密度(25℃):2.32 g/ml
・水への溶解度(25℃) : g/100 ml (よく溶ける)
・蒸気圧:2.368 kPa (25℃)  


暴露・健康への影響

曝露経路
全ての曝露経路で重度の局所への影響。 

短期曝露の影響
催涙性。 本物質は眼、皮膚および気道に対して、腐食性を示す。 吸入すると、喘息様反応を引き起こすことがある。 を吸入すると、肺炎を引き起こすことがある。 吸入すると、眼や気道に腐食の影響が現われてから肺水腫を引き起こすことがある。 「注」参照。 曝露すると、死を引き起こすことがある。 

吸入の危険性
容器を開放すると、とくに閉ざされた場所では、空気中できわめて急速に有害濃度に達する。 

長期または反復曝露の影響
気道および肺に影響を与えることがある。 慢性炎症および機能障害を生じることがある。 


許容濃度
 

環境
・水生生物に対して強い毒性がある
・環境中に放出しないように、強く勧告する
 

・肺水腫の症状は、2~3 時間経過するまで現われない場合が多く、安静を保たないと悪化する。したがって、安静と経過観察が不可欠である
・医師または医師が認定した者による、適切な吸入療法の、迅速な施行を検討する
・許容濃度を超えても、臭気として十分に感じないので注意すること
・火や高温面の近くで、または溶接作業中に使用してはならない
・(圧力容器の腐食を防ぐため)漏出している圧力容器に水を噴霧してはならない
・圧力容器が漏出しているときは、気体が液状で漏れるのを防ぐため、洩れ口を上にする
・ICSC 0107 および 0126 参照 

付加情報
  欧州分類
 

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