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炭酸タリウムICSC: 1221 (4月 2013)
無水炭酸タリウム
炭酸二タリウム
炭酸ジタリウム
CAS登録番号: 6533-73-9
国連番号: 1707
EINECS番号: 229-434-0

  一次災害 予防 消火活動
火災・爆発 不燃性。 火災時に、刺激性あるいは有毒なフュームやガスを放出する。        周辺の火災時には、適切な消火剤を使用する。   

 粉塵の拡散を防ぐ! 作業環境管理を厳密に!  
  症状 予防 応急処置
吸入 咳。 「経口摂取」参照。  局所排気、または呼吸用保護具を使用する。  医療機関に連絡する。 
皮膚 吸収される可能性あり! 「経口摂取」参照。  保護衣。 保護手袋。  汚染された衣服を脱がせる。 洗い流してから水と石鹸で皮膚を洗浄する。 医療機関に直ちに連絡する。 
  呼吸用保護具と併用して、安全ゴーグルまたは眼用保護具を着用する。  多量の水で洗い流す(できればコンタクトレンズをはずす)。 
経口摂取 腹痛。 吐き気。 嘔吐。 下痢。 頭痛。 脱力感。 痙攣。 筋肉痛。 麻痺。 せん妄。 意識喪失。 「注」参照。
 
作業中は飲食、喫煙をしない。 食事前に手を洗う。  口をすすぐ。 コップ1、2杯の水を飲ませる。 直ちに医療機関に連絡する。 

漏洩物処理 分類・表示
・個人用保護具:空気中濃度に応じた粒子用フィルター付マスクおよび完全保護衣
・この物質を環境中に放出してはならない
・こぼれた物質を、密閉式の容器内に集める
・湿らせてもよい場合は、粉塵を避けるために湿らせてから掃き入れる
・残留分を、注意深く集める
・地域規則に従って保管・処理する
 

国連GHS判定基準に準拠

skull;toxiccancer;health hazenviro;aqua
飲み込むと、または皮膚に接触すると、生命に危険
臓器の障害
長期または反復曝露による神経系障害
長期的影響により、水生生物に非常に強い毒性 

輸送
国連分類
国連危険物分類(UN Hazard Class):6.1; 国連包装等級(UN Packing Group):II 

貯蔵
・消火により生じる流出物を収容するための用意
・元の容器でのみ貯蔵
・密封
・強酸、強酸化剤および食品や飼料から離しておく
・排水管や下水管へのアクセスのない場で貯蔵する
 
包装
・破損しない包装
・破損しやすい包装のものは密閉式の破損しない容器に入れる
・食品や飼料と一緒に輸送してはならない
・海洋汚染物質 
炭酸タリウム ICSC: 1221
物理学的・化学的情報

物理的状態;外観
無色の または 白色の結晶。 

物理的危険性
 

化学的危険性
加熱すると、分解する。 有毒なのフュームを生じる。 強酸および強酸化剤と 激しく反応する。 

化学式: Tl2CO3
分子量: 468.78
・融点:272℃
・沸点:333.6℃
・密度:7.1 g/cm³
・水への溶解度(25℃) :5.2 g/100 ml (溶ける) 


暴露・健康への影響

曝露経路
体内への吸収経路:経口摂取および経皮。 

短期曝露の影響
胃腸管、中枢神経系および末梢神経系に影響を与えることがある。 曝露すると、脱毛を引き起こすことがある。 大量に経口摂取すると、心血管系、腎臓および肝臓に影響を与えることがある。 大量に経口摂取すると、死を引き起こすことがある。 これらの影響は、遅れて現われることがある。 医学的な経過観察が必要である。 「注」参照。 

吸入の危険性
とくに粉末状の場合、拡散すると浮遊粒子が急速に有害濃度に達することがある。 

長期または反復曝露の影響
神経系に影響を与えることがある。 脱毛を引き起こすことがある。 


許容濃度
TLV: (TIとして) (吸引性画分) 0.02 mg/m3 (TWA); (皮膚); 

環境
・水生生物に対して強い毒性がある
・水生環境中で、長期にわたる影響を及ぼすことがある
・環境中に放出しないように、強く勧告する
 

・神経障害の症状は、2~3日経過してから現れる
・曝露の程度によっては、定期検診を勧める
・作業衣を家に持ち帰ってはならない
・ICSC 0077 および 0336 参照 

付加情報
  欧州分類
記号:T+, N; R:26/28-33-51/53; S:(1/2)-13-28-45-61; Note:A 

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