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テレフタロイルジクロリドICSC: 0331 (6月 2006)
CAS登録番号: 100-20-9
EINECS番号: 202-829-5

  一次災害 予防 消火活動
火災・爆発 可燃性。 火災時に、刺激性あるいは有毒なフュームやガスを放出する。  空気中で粒子が細かく拡散して、爆発性の混合気体を生じる。  裸火禁止。  密閉系、粉塵防爆型電気設備および照明。 粉塵の堆積を防ぐ。  乾燥砂、粉末消火薬剤、二酸化炭素を使用する。 水系消火薬剤は不可。   

 粉塵の拡散を防ぐ!  
  症状 予防 応急処置
吸入 咳。 咽頭痛。 灼熱感。 息苦しさ。 息切れ。 症状は遅れて現われることがある。 「注」参照。  局所排気、または呼吸用保護具を使用する。  新鮮な空気、安静。 半座位。 医療機関に連絡する。 
皮膚 発赤。 痛み。 皮膚熱傷。  保護衣。 保護手袋。  汚染された衣服を脱がせる。 多量の水かシャワーで、皮膚を洗い流す。 医療機関に連絡する。 
充血。 痛み。 かすみ眼。 重度の熱傷。  呼吸用保護具と併用して、安全ゴーグルまたは眼用保護具を着用する。  数分間多量の水で洗い流し(できればコンタクトレンズをはずして)、医療機関に連絡する。 
経口摂取 腹痛。 吐き気。 嘔吐。 下痢。 ショック/虚脱。  作業中は飲食、喫煙をしない。  口をすすぐ。 コップ1、2杯の水を飲ませる。 吐かせない。 医療機関に連絡する。 

漏洩物処理 分類・表示
・個人用保護具:化学保護衣および空気中濃度に応じた粒子用フィルター付マスク
・こぼれた物質を、ふた付きの プラスチック容器内に掃き入れる
・残留分を、注意深く集める
・地域規則に従って保管・処理する
 

国連GHS判定基準に準拠

corr
飲み込むと有害のおそれ
重篤な皮膚の薬傷・眼の損傷 

輸送
国連分類
 

貯蔵
・強酸化剤から離しておく
・乾燥
・密封
・金属容器で貯蔵あるいは輸送してはならない
 
包装
 
テレフタロイルジクロリド ICSC: 0331
物理学的・化学的情報

物理的状態;外観
刺激臭のある白色粉末、または無色の針状。 

物理的危険性
粉末や顆粒状で空気と混合すると、粉塵爆発の可能性がある。 

化学的危険性
加熱すると、分解する。 有毒で腐食性のフュームを生じる。 強酸化剤と反応する。 水と反応する。 塩化水素(ICSC 0163 参照)を生じる。 水の存在下で、多くの金属を侵す。 

化学式: C8H4Cl2O2
分子量: 203.0
・沸点:264℃
・融点:79.5-84℃
・密度:1.32 g/cm³
・水への溶解度 : 反応する
・蒸気圧:320 Pa (20℃)
・引火点:180℃
・log Pow (オクタノール/水分配係数):0.88(計算値) 


暴露・健康への影響

曝露経路
全ての曝露経路で重度の影響。 

短期曝露の影響
本物質は眼、皮膚および気道に対して、腐食性を示す。 経口摂取すると、腐食性を示す。 曝露すると、のどが腫れ、窒息することがあるを引き起こすことがある。 を吸入すると、肺水腫を引き起こすことがある。 「注」参照。 

吸入の危険性
拡散すると、浮遊粒子が急速に、有害濃度に達することがある。 

長期または反復曝露の影響
 


許容濃度
 

環境
 

・肺水腫の症状は、2~3 時間経過するまで現われない場合が多く、安静を保たないと悪化する。したがって、安静と経過観察が不可欠である 

付加情報
  欧州分類
 

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