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ピリジンICSC: 0323 (11月 2019)
アザベンゼン
CAS登録番号: 110-86-1
国連番号: 1282
EINECS番号: 203-809-9

  一次災害 予防 消火活動
火災・爆発 引火性が高い。 火災時に、刺激性あるいは有毒なフュームやガスを放出する。  蒸気/空気の混合気体は、爆発性である。  裸火禁止、火花禁止、禁煙。  密閉系、換気、防爆型電気設備および照明設備。 充填、取り出し、取り扱い時に圧縮空気を使用してはならない。  アルコール耐性泡消火薬剤、水噴霧、粉末消火薬剤、二酸化炭素を使用する。  火災時:水を噴霧して容器類を冷却する。 

 あらゆる接触を避ける!  
  症状 予防 応急処置
吸入 咳。 めまい。 頭痛。 吐き気。 息切れ。 意識喪失。  換気、局所排気、または呼吸用保護具を使用する。  新鮮な空気、安静。 人工呼吸が必要なことがある。 医療機関に連絡する。 
皮膚 吸収される可能性あり! 発赤。 灼熱感。 他の症状については、「吸入」参照。  保護手袋。 保護衣。  汚染された衣服を脱がせる。 多量の水かシャワーで、皮膚を洗い流す。 医療機関に連絡する。 
充血。 痛み。  安全ゴーグルまたは顔面シールドを着用する。  数分間多量の水で洗い流す(できればコンタクトレンズをはずす)。 医療機関に連絡する。 
経口摂取 咳。 咽頭痛。 他の症状については、「吸入」参照。  作業中は飲食、喫煙をしない。  口をすすぐ。 コップ1、2杯の水を飲ませる。 医療機関に連絡する。 

漏洩物処理 分類・表示
・個人用保護具:空気中濃度に応じた有機ガスおよび蒸気用フィルター付マスク
・すべての発火源を取り除く
・下水に流してはならない
・この物質を環境中に放出してはならない
・漏れた液を、密閉式の 気密容器に集める
・残留液を、砂または不活性吸収剤に吸収させる
・地域規則に従って保管・処理する
 

国連GHS判定基準に準拠

flam;flameexcl mark;warncancer;health haz
引火性の高い液体/蒸気
飲み込んだり、皮膚に接触または吸入すると有害
皮膚および眼刺激
発がんのおそれの疑い 

輸送
国連分類
国連危険物分類(UN Hazard Class):3; 国連包装等級(UN Packing Group):II 

貯蔵
・元の容器でのみ貯蔵
・耐火設備
・強酸化剤および強酸から離しておく
・冷所
・乾燥
・密封
・排水管や下水管へのアクセスのない場で貯蔵する
 
包装
 
ピリジン ICSC: 0323
物理学的・化学的情報

物理的状態;外観
特徴的な臭気のある、無色の液体。 

物理的危険性
蒸気は空気より重く、地面に沿って移動して、遠距離発火の可能性がある。 

化学的危険性
燃焼すると、分解する。 有毒な窒素酸化物およびシアン化水素のフュームを生じる。 強酸化剤および強酸と 激しく反応する。 火災や爆発の危険を生じる。 本物質は、弱塩基。 

化学式: C5H5N
分子量: 79.1
・沸点:115℃
・融点:-42℃
・比重(水=1):0.98
・水への溶解度 : 自在に溶ける
・蒸気圧:2.0 kPa (20℃)
・相対蒸気密度(空気=1):2.73
・20℃での蒸気/空気混合気体の相対密度(空気=1):1.03
・引火点:20℃ (c.c.)
・発火温度:482℃
・爆発限界:1.8-12.4 vol%(空気中)
・log Pow (オクタノール/水分配係数):0.65  


暴露・健康への影響

曝露経路
体内への吸収経路:吸入、経皮および経口摂取。 

短期曝露の影響
本物質は、眼、皮膚および気道を刺激する。 中枢神経系に影響を与えることがある。 許容濃度をはるかに超えて曝露すると、意識低下を引き起こすことがある。 

吸入の危険性
20℃で気化すると空気は汚染されて、 やや急速に、有害濃度に達することがある。 

長期または反復曝露の影響
人で発がん性を示す可能性がある。 


許容濃度
TLV: 1 ppm (TWA); A3(動物実験では発がん性が確認されているが、人との関連は不明な物質).
MAK: 皮膚吸収 (H); 発がん性カテゴリー: 3; 

環境
・水生生物に対して有害である
 

・ピリジンは一般にTLV 以下の濃度でも臭気は充分に感じられる
・しかし臭気に対する知覚は急速に消失する 

付加情報
  欧州分類
 

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© 日本語版、国立医薬品食品衛生研究所、2021