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ヒドロキノンICSC: 0166 (10月 2001)
ハイドロキノン
1,4-ジヒドロキシベンゼン
1,4-ベンゼンジオール
CAS登録番号: 123-31-9
国連番号: 2662
EINECS番号: 204-617-8

  一次災害 予防 消火活動
火災・爆発 可燃性。  空気中で粒子が細かく拡散して、爆発性の混合気体を生じる。  裸火禁止。  密閉系、粉塵防爆型電気設備および照明。 粉塵の堆積を防ぐ。  水噴霧、粉末消火薬剤、泡消火薬剤、二酸化炭素を使用する。   

 粉塵の拡散を防ぐ! あらゆる接触を避ける!  
  症状 予防 応急処置
吸入 咳。 息苦しさ。  局所排気、または呼吸用保護具を使用する。  新鮮な空気、安静。 人工呼吸が必要なことがある。 医療機関に連絡する。 
皮膚 発赤。  保護手袋。 保護衣。  汚染された衣服を脱がせる。 洗い流してから水と石鹸で皮膚を洗浄する。 
充血。 痛み。 かすみ眼。  安全ゴーグルを着用する。  数分間多量の水で洗い流し(できればコンタクトレンズをはずして)、医療機関に連絡する。 
経口摂取 めまい。 頭痛。 吐き気。 息切れ。 痙攣。 嘔吐。 耳鳴り。  作業中は飲食、喫煙をしない。 食事前に手を洗う。  口をすすぐ。 吐かせる(意識がある場合のみ!)。 医療機関に連絡する。 

漏洩物処理 分類・表示
・個人用保護具:空気中濃度に応じた粒子用フィルター付マスク
・この物質を環境中に放出してはならない
・こぼれた物質を、ふた付きの 密閉式容器内に掃き入れる
・残留分を、注意深く集める
・地域規則に従って保管・処理する
 

国連GHS判定基準に準拠

 

輸送
国連分類
国連危険物分類(UN Hazard Class):6.1; 国連包装等級(UN Packing Group):III 

貯蔵
・強塩基および食品や飼料から離しておく
 
包装
・食品や飼料と一緒に輸送してはならない 
ヒドロキノン ICSC: 0166
物理学的・化学的情報

物理的状態;外観
無色の結晶。 

物理的危険性
粉末や顆粒状で空気と混合すると、粉塵爆発の可能性がある。 

化学的危険性
水酸化ナトリウムと 激しく反応する。 

化学式: C6H6O2 / C6H4(OH)2
分子量: 110.1
・沸点:287℃
・融点:172℃
・比重(水=1):1.3
・水への溶解度(15℃) :5.9 g/100 ml
・蒸気圧:0.12 Pa (20℃)
・相対蒸気密度(空気=1):3.8
・20℃での蒸気/空気混合気体の相対密度(空気=1):1
・引火点:165℃
・発火温度:515℃
・log Pow (オクタノール/水分配係数):0.59  


暴露・健康への影響

曝露経路
体内への吸収経路:吸入、経皮および経口摂取。 

短期曝露の影響
本物質は、眼を重度に刺激する。 本物質は、皮膚および気道を刺激する。 

吸入の危険性
20℃で気化したとき、空気は汚染されても有害濃度に達しないか、達してもきわめて遅い。 

長期または反復曝露の影響
反復または長期の皮膚への接触により、皮膚炎を引き起こすことがある。 反復または長期の接触により、皮膚感作を引き起こすことがある。 眼および皮膚に影響を与えることがある。 結膜や角膜の変色および皮膚の脱色素を生じることがある。 人で発がん性を示す可能性がある。 


許容濃度
TLV: 1 mg/m3 (TWA); (感作性); A3(動物実験では発がん性が確認されているが、人との関連は不明な物質).
MAK: 皮膚吸収 (H); 皮膚感作 (SH); 発がん性カテゴリー: 2; 生殖細胞変異原性グループ: 3A; 

環境
・水生生物に対して強い毒性がある
 

・曝露の程度によっては、定期検診を勧める
・中毒濃度に達していても、臭気として感じないので注意すること 

付加情報
  欧州分類
記号:Xn, N; R:22-40-41-43-50-68; S:(2)-26-36/37/39-61 

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