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2,5-ジクロロアニリンICSC: 0142 (2月 2000)
CAS登録番号: 95-82-9
国連番号: 1590
EINECS番号: 202-455-2

  一次災害 予防 消火活動
火災・爆発 可燃性。 火災時に、刺激性あるいは有毒なフュームやガスを放出する。 加熱すると圧力が上昇し、破裂の危険性がある。    裸火禁止。    水噴霧、粉末消火薬剤、アルコール耐性泡消火薬剤、二酸化炭素を使用する。  火災時:水を噴霧して容器類を冷却する。 直接水をかけない。 

 粉塵の拡散を防ぐ!  
  症状 予防 応急処置
吸入 紫色(チアノーゼ)の唇、爪および皮膚。 めまい。 頭痛。 吐き気。 息切れ。 錯乱。 痙攣。 意識喪失。  局所排気、または呼吸用保護具を使用する。  新鮮な空気、安静。 人工呼吸が必要なことがある。 医療機関に連絡する。 
皮膚 吸収される可能性あり! 他の症状については、「吸入」参照。  保護手袋。 保護衣。  汚染された衣服を脱がせる。 洗い流してから水と石鹸で皮膚を洗浄する。 医療機関に連絡する。 
充血。 痛み。 かすみ眼。  安全ゴーグルまたは顔面シールドを着用する。  数分間多量の水で洗い流し(できればコンタクトレンズをはずして)、医療機関に連絡する。 
経口摂取 腹痛。 他の症状については、「吸入」参照。  作業中は飲食、喫煙をしない。 食事前に手を洗う。  口をすすぐ。 コップ1、2杯の水を飲ませる。 医療機関に連絡する。 

漏洩物処理 分類・表示
・個人用保護具:自給式呼吸器付化学保護衣
・すべての発火源を取り除く
・下水に流してはならない
・この物質を環境中に放出してはならない
・こぼれた物質を、ふた付きの容器内に掃き入れる
・残留分を、注意深く集める
・地域規則に従って保管・処理する
 

国連GHS判定基準に準拠

 

輸送
国連分類
国連危険物分類(UN Hazard Class):6.1; 国連包装等級(UN Packing Group):II 

貯蔵
・強酸化剤および食品や飼料から離しておく
 
包装
・食品や飼料と一緒に輸送してはならない
・海洋汚染物質 
2,5-ジクロロアニリン ICSC: 0142
物理学的・化学的情報

物理的状態;外観
特徴的な臭気のある、無色~茶色の 針状結晶、または薄片。 

物理的危険性
 

化学的危険性
380℃で分解する。 燃焼すると、分解する。 窒素酸化物および塩化水素(ICSC 0163 参照)などの有毒なフュームを生じる。 

化学式: C6H5Cl2N
分子量: 162.0
・沸点:251℃
・融点:50℃
・密度:1.54 g/cm³
・水への溶解度 : 溶けない
・蒸気圧:<1 Pa (25℃)
・相対蒸気密度(空気=1):5.6
・20℃での蒸気/空気混合気体の相対密度(空気=1):1.01
・引火点:139℃
・発火温度:540℃
・log Pow (オクタノール/水分配係数):2.75  


暴露・健康への影響

曝露経路
体内への吸収経路:吸入、経皮および経口摂取。 

短期曝露の影響
本物質は、眼を重度に刺激する。 血管に影響を与えることがある。 メトヘモグロビン生成を生じることがある。 曝露すると、死を引き起こすことがある。 これらの影響は、遅れて現われることがある。 医学的な経過観察が必要である。 

吸入の危険性
20℃で気化したとき、空気中で有害濃度に達する速度は不明である。 

長期または反復曝露の影響
反復または長期の接触により、皮膚感作を引き起こすことがある。 血液に影響を与えることがある。 メトヘモグロビンの形成を生じることがある。 


許容濃度
 

環境
・水生生物に対して毒性がある
 

・曝露の程度によっては、定期検診を勧める
・この物質により中毒を起こした場合は、特別の処置が必要であるため、指示のもとに適切な手段をとれるようにしておく 

付加情報
  欧州分類
記号:T, N; R:23/24/25-33-50/53; S:(1/2)-28-36/37-45-60-61; Note:C 

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© 日本語版、国立医薬品食品衛生研究所、2021