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二酸化塩素ICSC: 0127 (10月 1999)
過酸化塩素
酸化塩素(IV)
CAS登録番号: 10049-04-4
EINECS番号: 233-162-8

  一次災害 予防 消火活動
火災・爆発 不燃性だが、他の物質の燃焼を助長する。 多くの反応により、火災や爆発を生じることがある。  火災および爆発の危険性がある。 「化学的危険性」参照。
 
可燃性物質との接触禁止。  密閉系、換気、防爆型電気設備および照明設備。 摩擦や衝撃を与えない。  周辺の火災時には、適切な消火剤を使用する。  火災時:水を噴霧して容器類を冷却する。 安全な場所から消火作業を行う。 

 あらゆる接触を避ける! いずれの場合も医師に相談! 
  症状 予防 応急処置
吸入 咳。 頭痛。 息苦しさ。 吐き気。 息切れ。 咽頭痛。 症状は遅れて現われることがある。 「注」参照。  密閉系、または換気を使用する。  新鮮な空気、安静。 半座位。 医療機関に連絡する。 
皮膚 発赤。 痛み。  保護手袋。 保護衣。  少なくとも15分間多量の水で洗い流した後、汚染された衣服を脱がせ、再度洗い流す。 医療機関に連絡する。 
充血。 痛み。  呼吸用保護具と併用して、安全ゴーグルまたは眼用保護具を着用する。  数分間多量の水で洗い流し(できればコンタクトレンズをはずして)、医療機関に連絡する。 
経口摂取      

漏洩物処理 分類・表示
・危険区域から立ち退く!
・専門家に相談する!
・個人用保護具:自給式呼吸器付完全保護衣
・換気
・細かな噴霧水を用いて、ガスを除去する
 

国連GHS判定基準に準拠

 

輸送
国連分類
 

貯蔵
・建物内にある場合、耐火設備
・可燃性物質および還元剤から離しておく
・冷所
・暗所に保管
・床面に沿って換気
 
包装
 
二酸化塩素 ICSC: 0127
物理学的・化学的情報

物理的状態;外観
刺激臭のある赤黄色の気体。 

物理的危険性
気体は空気より重い。 

化学的危険性
加熱すると 日光への暴露により 衝撃を加えると 火花により爆発することがある。 本物質は、強酸化剤。 可燃性物質や還元性物質と反応する。 有機物、リン、水酸化カリウムおよび硫黄と 激しく反応する。 火災や爆発の危険を生じる。 水と反応する。 塩酸および塩素酸を生じる。 

化学式: ClO2
分子量: 67.5
・沸点:11℃
・融点:-59℃
・比重(水=1):1.6 (液体、0℃)
・水への溶解度(20℃) :0.8 g/100 ml
・蒸気圧:101 kPa (20℃)
・相対蒸気密度(空気=1):2.3
・爆発限界:>10 vol%(空気中) 


暴露・健康への影響

曝露経路
体内への吸収経路:吸入。 

短期曝露の影響
本物質は、眼、皮膚および気道を重度に刺激する。 このガスを吸入すると、肺水腫を引き起こすことがある。 「注」参照。 許容濃度をはるかに超えて曝露すると、死を引き起こすことがある。 これらの影響は、遅れて現われることがある。 医学的な経過観察が必要である。 

吸入の危険性
容器を開放すると、空気中でこの気体は、きわめて急速に有害濃度に達する。 

長期または反復曝露の影響
肺に影響を与えることがある。 慢性気管支炎を生じることがある。 


許容濃度
TLV: (天井値) 0.1 ppm (STEL);.
MAK: 0.28 mg/m3;0.1 ppm; ピーク曝露限度カテゴリー: I(1); 妊娠中のリスクグループ: D; 

環境
・環境に有害な場合がある。水生生物への影響にとくに注意すること
 

・肺水腫の症状は 2~3 時間経過するまで現われない場合が多く、安静を保たないと悪化する
・したがって、安静と経過観察が不可欠である
・医師または医師が認定した者による、適切な吸入療法の、迅速な施行を検討する
・汚染された衣服は(火災の危険があるため)、多量の水ですすぎ洗いする
・作業時のどの時点でも、許容濃度を超えてはならない 

付加情報
  欧州分類
記号:O, T+, N; R:6-8-26-34-50; S:(1/2)-23-26-28-36/37/39-38-45-61 

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© 日本語版、国立医薬品食品衛生研究所、2021